時はめぐって遂に本番。
合唱コンクールが終わって一段落ついたところで私の親友が熱で帰ったとの知らせを聞いた。
しかもその親友は音声係り。
私は替わりにやるように言われた。
基本的には何も無いが、生徒会のダンスと、2年生のダンスが音声係りの大きな仕事だった。
次は生徒会のダンスだ。
私は何度も操作の点検をした。
そろそろ音楽をかける雰囲気になったのでボタンを押した。
♪ダダッダッダダ ダダッダッダダ
あれ これは2年生のダンスの音楽だ‥‥
どうしよう‥
私は頭が真っ白になって 変なボタンを押して 会場は騒然となってしまった。
私が放送室で半泣きになっていると
ガチャ
誰かが入ってきた。
仲井君だった。
彼はまっすぐ操作台に向かい、生徒会用の音楽をかけた。
私はほっとして床にしゃがみ込んだ。というか腰が抜けた
「大丈夫か?」
「う うん」
「そうか」
「あのさ‥」
「なに?」
「お前って携帯もってる」
「持ってるけど‥」
「あの‥アドレス教えてくんねぇ?」
「う うん」
そう言って私はアドレスを紙に書き、渡した。
「ありがとう」
落ち着いてきた私は次の仕事を思い出した。
「次2年生のダンス
曲
‥‥どれ?」「大丈夫 押すよ」
「ありがとう」
♪ダダッダッダダ ダダッダッダダ
「あ!!!!!ちょっと後任せていい?」
「お おう」
私は 急いで音楽室に向かった。
ギリギリセーフ
私は少し音だしをして、みんなで体育館へいった。
あの人も聞いてくれるかなぁなんて思いながら、、