最初に、この本の著者である遠藤和(えんどうのどか)さんのご冥福をお祈りします。

和さんは、今年の9月8日、午後2時11分に、自宅で家族に見守られながら24歳の若さで大腸癌との闘病に終止符をうたれました。この本を買ったのは、たまたま新聞を見ていた時に新聞の広告にこの本が紹介されていて、この本が発売されたという事は…和さん…亡くなった…すぐに取り寄せました。

和さんの事を知ったのは、日本テレビ系列の「笑ってコラえて」の結婚式の旅のコーナーです。ステージ4の大腸癌の中、愛する遠藤さんと結婚され、その後娘さんも1人出産されました。娘さんの出産の事を知ったのも番組でその後を紹介された時です。

20代では大腸癌は珍しいそうです。私の伯父(父の弟)も60代で大腸癌を患い、転移もあり、何度か手術を受けていますが、その後70代になり今も生きています。大腸癌は50代以降に多い病気ではあるけども、20代の和さんに襲いかかりました。

亡くなられる直前まで、ご主人の遠藤さんも和さん本人も「治る、治す」と信じ続け、様々な治療に挑戦されてきました。医師から「延命治療である」と告げられても希望を持ち続け、最後の最後まで癌と闘いました。

私の父も癌で亡くなっています。父は病院で亡くなりましたが、和さんの最期が父と似ています。

和さんの妊娠に対して、心ない言葉があった事、本当に悲しくなりました。なんて心の狭い人間がこの世の中にいるんだろうと。そういった言葉を向けられる事もご夫婦は承知だったそうですが、自分達が決めた事、自分達の人生に第3者がヤイヤイ言うもんではないムキー

和さんと遠藤さんの絆に、本を読んでいて何度も涙がこぼれました。読み終えた時は涙が止まらなかったです。

和さんは、癌と闘いながら精一杯生きたと思います。愛する人と出会い、その人との間に何事にも変える事もできない宝物のような娘を授かり、最後の最後まで一生懸命生きたと思います。

番組を通して和さんを知る事ができてよかったです。娘さんの成長を天国から見守りながら安らかにお眠りください。