香月サラです。
↑の記事の続きです。
記事中の仕事を丸投げしてしまった方は、おそらく発達障害をお持ちだと思うのですが…
ご本人は自分の「苦手」を認めていない印象を受けました。
語弊があるかもしれませんが、恐れず率直に書かせてもらうと、
今回私が体験したことは、発達障害という特性を無いものとし、自分の力が発揮できない方向へとことごとく選択し続けていった先の姿ではないかと感じたのです。
大人になって発達障害が分かるケースもありますし、発達障害があったって、得意と不得意がハッキリしているだけで、特段何の問題もないわけです。
ただ、その方は世代的な価値観もあるのか、ご自分の特性を受け入れていないし、その特性を伸ばすどころか、既存の日本社会の価値観や物差しでの評価を求めてしまっていて、、
苦手な土俵で、自分は「仕事が出来る」と大きく見せようとしても、時が来ればやっぱりバレてしまうのに。
それでも一生懸命、隠そうとして、取り繕って、嘘をついて、去勢を張って、プライドだけは高くて…
悲しいですよね。
これまでの日本の教育と社会は、結果、こんな風に生きる人々を育ててきたのです。
生きづらい人が増えるわけですよ。
私は、今 関わっている放デイの子どもたちにそんな生き方をしてほしくないです。
出来ないことをしようとしなくていい。
出来るところを伸ばせばいい。
「普通は」とか「みんなは」とか、いらない。
いるかもしれないけど、、いらない。
自分の個性や特性を潰すような、そんな悲しい生き方をしなくて済むように…
「異であることを尊重し、異を楽しむことから
本当の『イノベーション』は生まれる」
これは、東京大学先端科学技術研究センター教授の中邑 賢龍(なかむら けんりゅう)さんの言葉です。
以下、中邑さんのインタビューを抜粋しますね。
「僕のプロジェクトに共通しているのは、みんなが好きなことをして生きていける社会をつくっていこう、という想いです。
社会に合わせて人を変える教育は、もうやめよう。
親から授かった特性のまま、もっと人が自然に生きていける社会をつくろう。
みんな、そこに向かっているんです。」
〜〜〜
「今の日本には、成人でありながら行き場もなく、心傷ついている人たちが大勢います。
彼らを追いつめているのは教育です。
生まれた時からの特性が違うのに、『なぜあの子のようにできないんだ』『努力が足りない』、あるいは『病気だから薬を飲め』。
ひどい話ですよ。
一度社会のメインストリームから外れた人たちを元に戻すのは、ものすごく大変なこと。
どんなにサポートしたって、途中であの世に旅立ち、消えていく子もいます。
なぜそこまで追い詰めるんだ、何であいつが死ななきゃいけなかったんだと、ただ腹が立つ。
その怒りが、僕のエネルギーです。
ヘンでいいじゃないか、空気が読めないからイノベーションが起こせるんだ。
『変人』を抱え切り、変人が堂々と変人で生きられる社会をつくろう。
それに尽きるんです。」 (抜粋おわり)
本当にそうだと思う。
これまでは、人と違う人が日本の教育や社会に合わせないといけなかったから苦しかった。
無理して合わせないとはみ出てしまうから、出来ないことを頑張って、結果、消耗して折れてしまう…
「求められるのは、既存の組織の中で多様性を認めていくことではなく、多様性を当たり前とする新しいシステム。」
とも中邑先生は語られています。
ちっぽけな私に何が出来るかなんて分かりません。
でも、目の前の子どもたちや関わる方たちを通して、私にできることをやっていくだけですね。
鬼滅の刃の煉獄さんの言葉を借りるならば、
私は私の責務を全うする、です。
その責務は、「やらねば」という重たいものではなく、楽しく「やりたい」軽やかなもの。
私も心に炎を灯すタイミングかもしれません。