稽古会:

 

道場の火曜日稽古と重なったが、

こちらへ行く事にした。

先週の出稽古で痛めた、足の小指はまだ腫れている。

 

週末に試合があるため、対人稽古がメイン。

 

選手の一人、

ユミさんは急に攻撃力が増している。

何しろ元々アウトドア好きで、

体力筋力が並ではない。

体力でひたすら押す極真ルールが合っている。

 

私は下がって軽く蹴りを合わせるスタイルで、

「見た目下がっていると試合では損」

と注意されがち。

正直、ガツガツ叩き合うのはしんどいし、

道場の「技ありポイント重視」組手だと、

下がるのも(間合い操作であれば)損にはならない、

そのやり方が身についているんだと思う。

 

まぁ、まっすぐ下がらず、

回り込めばいいのだが、大変ではある。

蹴りを強打するわけにはいかないので困る。

軽くでは相手を止められないが、

私はさんざん「じゃあ強打してやれ」パンチ!

と道場で痛めつけられた嫌な思いを、させたくないし。

相手は機関車のようにずーっと手を出し続ける。

必死だから、なかなか難しい。

武術の基本は体重を前へぶつけるものだし、

これを上手にかわす練習が必要だな。

 

その点、

梅子先生は左右へのステップが軽く速い。

さすが慣れている。

 

男子は、

試合に出る松野さん、

ハタさん、シブサワ先生。

先生は手術・入院予定だ。

…だけどこの日、

先生は何度も松野さんとスパーをした。

 

       あんぐりびっくりマーク

 

もちろんガチスパーではない。当然だ。

だけど、真剣。

大丈夫だろうか?

時計係を買って出ながら、

(私は低血圧気味で調子今イチだったので)

先生のスパーばかり気になって仕方ない。

 

「これが出せる力の限界」

と言いつつも、熟練の動きで応酬する。

うまい人同士だと、

手数勝負ではなく技術戦になるんだなあ。

喉に穴を開けておられるので、

苦し気な呼吸が聞こえる。

それでも傍目には、元気な二人に見えるだろう。

 

終り頃にK介さんも登場し、少し練習した。

K介さんはシニアの対戦相手が見つかり、

デビュー戦となる。

松野さんが防具を持ってきて貸してあげた。

私の持っている顔面防具は、

ヘッドギアなんて物じゃなく、

西瓜のごとく重くてでかくて、前面プラスチック貼り、

慣れないと呼吸困難になるわ、曇るわ。

たぶん試合の規定にも合わないので、

ユミさんにも貸せない。ごめんね。

 

試合当日は朝から、

選手を率いて世話するつもりのシブサワ先生。

会のラインを見ると、

「目覚まし3つは必要かもニヤリ」

と書いてある。

 

思い出す。

以前、レンタルの練習場の稽古の後で、

私はグローブを置き忘れた事があった。

「どなたか見かけませんでしたか」

と一応、ラインで聞いてみた。

 

「僕、練習場に見に行きますよ」

 

先生がごく気軽にこう書いて下さって、

恐縮を通り越して驚愕した。

その場所は確かに、先生の会社に近いが、

しょうもない忘れ物ごときで、

煩わせるなんてとんでもない。滝汗

勿論、自分で探しにすっ飛んで行った。

 

そんな事、先生はお忘れだろう。

だけど私は今でも思い出すと、

何とも言えず申し訳ない気持ちになる。

 

仮に私が先生の立場だったら、

こんな風に言えるだろうか?

 

それからも、

先生が色々な人のちょっとした相談に、

気軽に応えてあげる様子を見てきた。

人一倍お忙しい方なのに。

勿体ぶった態度は微塵もない。

 

今も辛い治療を目前にしながら、

試合前の人達に目いっぱい、

惜しみなくお力を貸そうとされている。

 

(無理しないで下さい)

とスパーを見ながら思ったのは確かだ。

 

だけど、

御病気の人にひたすら(休んでいて)

と言う事が、正解だろうか?

 

たまたま病気とは言え、

その人にはその人の動き方があるのだ。

 

<休んで・無理しないで>

と願うのは、

自分がハラハラしたくないだけ、

かも知れない。