当院は、猫の尿路疾患で時々他院からご紹介を頂きます。特にオス猫の尿路閉塞では、ちょっとこじれた症状の場合もあります。

 

昨日転院してこられた子は、膀胱結石に加えて尿道結石が数個あり尿路を塞いでいました。当然下部からカテーテルは通らず、今までは圧迫排尿で辛うじて凌いできたようです。尿道瘻を作るにしても、カテーテルが通らなければ尿道をうまく露出できるかどうか?ちょっと絶望的な気持ちになりました。しかし急性腎不全も起こしていて一刻も早く対処しなければならず、急遽瘻管形成手術をすることになりました。

 

尿道までのアプローチは結石の所在をたどることで、思ったよりは困難ではありませんでした。後に尿路開口部の皮膚が内側に入り込んでピンホール状にならないよう、尿道粘膜を使って緩衝部分を作りながらひたすら縫合します。これがまた細かくて老眼に堪えるようで、院長はハズキルーペ(もどき)を使ってひぃひぃ言いながら縫っていました。ここでタイムアップ!10個ほどあった尿路結石のうち6個は回収できましたが残りは膀胱内に戻ってしまったので、もともとあった膀胱結石と共に後日の2次手術に回すことにしました。幸い患猫ちゃんの覚醒も早く、しかも血液検査の結果程ほど落ち込みは酷くなかったようでほっとしました。しかも性格が良くていじらしくて可愛いです。どうかこのまま回復してくれますように。

 

 

 

昨日は一日雨が降っていましたが、一夜明けた今朝はよく晴れていました。いつもの車通勤での通り道に、いるかな?と思っていたら、予想通りいました顔見知りのシャムMIXちゃんが。猫グッズが日干しされている傍らに箱座りしていました。朝彼(彼女?)に会えた日は、一日楽しい気分になります(しかも昨日手術した子は、機嫌良さそうにしていたので♡)。