善徳女王 第15話 疑惑 

チャン大人(デイン)が美室(ミシル)に渡した柒宿(チルスク)の手紙
そして 侍女昭火(ソファ)と双子の片割れの証しとなるもの
証しの1つである本をめくってみる美室(ミシル)

(双子の片方はこのような本を?)

何とか金の工面がついたと 美生(ミセン)が美室(ミシル)を促し
2人は チャン大人(デイン)との取引の場へ
それを密かに尾行する徳曼(トンマン)だが
美室(ミシル)の行列は突然に姿を消し 徳曼(トンマン)の喉元に剣が…!

しばらくして 取引を終えた美室(ミシル)が徳曼(トンマン)の目の前に現れた
美室(ミシル)は 徳曼(トンマン)の愛読書だった本を持っている
こんな物を“サダハムの梅”と思ったのか? と高笑いする美室(ミシル)

『この本には“悪事を働かぬことは必ずしも褒められたことではない”と書かれている
“ただ善良なだけの人間は愚か者である”と! そしてさらには…
“善良で清廉潔白なだけの人間は 指導者の器ではない”ともね!』

上の空で話を聞きながら 徳曼(トンマン)は別のことを考えていた

なぜ砂漠の街にあった自分の本を 美室(ミシル)が持っているのか
柒宿(チルスク)が 本当に徐羅伐(ソラボル)へ戻ったのか
美室(ミシル)と柒宿(チルスク)の関係は…?

※徐羅伐(ソラボル):新羅(シルラ)の首都 現在の慶州(キョンジュ)

『ただ善良なだけの天明(チョンミョン)に なぜ仕えている?
お前もまた 人間は全て善良だと? いや違う!!!
そもそも人間とは邪悪な存在なのだ!!!』

『では 水は“悪”なのですか?』

徳曼(トンマン)の問いに 美生(ミセン)が答える

水は洪水となって人々の命を奪う 故に“悪”であると…!

『いいえ 作物は水の恵みがあってこそ育ちます
水が人々の害にならないように 治水を行うことこそが政治!
人が人に利をもたらすことが政治では?
王女様は人々に利を与えるお方です だからお仕えしています!』
 

捕らわれの身でありながら臆することなく
美生(ミセン)を相手に まるで禅問答のような討論を展開する徳曼(トンマン)
美室(ミシル)は不快な顔も見せず むしろ微笑んで聞いている

『面白い若者だこと 私にお仕えなさい』

この美室(ミシル)の言葉には 美生(ミセン)も驚く
予期せぬ誘いに 徳曼(トンマン)も一瞬言葉を失うが 即座に断った
では帰れ!と美室(ミシル)
帰せと言われ美生(ミセン)もうろたえる
なかなか見どころがあると判断した美室(ミシル)は自分の手駒にしたくなった
いずれ自らやって来るように仕向けるとほくそ笑む

無事に美室(ミシル)のもとから戻った徳曼(トンマン)は独り考え込む
敷石の1つを掘り起こすと そこには思い出の品が…
昭火(ソファ)の遺品と 自分の出生を知る手掛かりとなる品があった

カタールおじさんが描いてくれた母の似顔絵
そして出生の謎を解く鍵 ソヨプ刀
あとは美室(ミシル)の手に渡ってしまった愛読書…

(全部燃えたと思ってたのになぜ… 本当に柒宿(チルスク)が…?)

柒宿(チルスク)は 美室(ミシル)が捜索していることも知らず
昭火(ソファ)を連れ徐羅伐(ソラボル)を離れようとしていた
触れようとすると 昭火(ソファ)は激しく怯えた

『嫌だろうが一緒に遠くへ行こう そして共に余生を過ごすのだ』

そんな柒宿(チルスク)の言葉を理解しているのかどうか…
正気を失っているかのように フラフラと歩く昭火(ソファ)
命を奪おうとしていた女を 今も連れている柒宿(チルスク)の思いとは…

龍華香徒(ヨンファヒャンド)の宿舎では
寝惚けて床に落ちる竹方(チュクパン)
その物音に徳曼(トンマン)が『何だようるさいな!』と起き出す
あれだけ捜し回った徳曼(トンマン)がいつの間にか帰っていることに驚く一同

そこへ石品(ソクプム)が 美室(ミシル)からの書状を届けに来た
昨夜の返事だと 「面白い話だった」と 伝言も伝える石品(ソクプム)

書状の文面は ところどころが墨で消されている
不可解な文面に首を傾げる徳曼(トンマン)
読めない書状に困惑していると そこへ金庾信(キム・ユシン)が入って来る

昨夜は美室(ミシル)と過ごし 今日は美室(ミシル)から書状を受け取った
見せてもいいと言いながら 文面はあちこち墨で塗り潰されている
これで信じろと言われても無理だ!と激怒する庾信(ユシン)!

情報は既に乙祭(ウルチェ)たちの知るところとなり
乙祭(ウルチェ)と龍春(ヨンチュン)公は 身辺調査が必要だと言い出す
徳曼(トンマン)は 党項(タンハン)城の商人チャンノの息子となっているが
本当かどうかは怪しいものだと 王女に報告する2人

徳曼(トンマン)の素性は 天明(チョンミョン)が作り上げたもの
仲良くなり傍におきたくて 郎徒(ナンド)にするため作った身分だ

※郎徒(ナンド):花郎(ファラン)である主に仕える構成員

必死に徳曼(トンマン)を庇うが 乙祭(ウルチェ)は納得しない
疑わしいだけでなく 徳曼(トンマン)は誰の配下にもならぬ顔相だと言い出す
同じ時 徳曼(トンマン)もまた仲間から疑念の視線を向けられていた

そこへ徳曼(トンマン)に すぐ廣仁(クァンイン)殿へ来いと呼び出しが!
てっきり王女様からの呼び出しだと思い 足早に向かう徳曼(トンマン)
しかし 廣仁(クァンイン)殿で待っていたのは… 美室(ミシル)だ

※廣仁(クァンイン)殿:使節団をもてなす場所

『私はね 大義とか義理とか 忠誠心などというものが嫌いなの
そういうものを大切にしている者を見ると つい教えてあげたくなるのよ
書状ひとつで人は変わる 心が揺れて疑い出し あっけなく絆は切れる』

『ハッハッハ… 姉上 それで書状にあのような細工を?』
『もちろん 自分でも意地が悪いと自覚している』
『ところで姉上 陛下が何かに感づいたようで… いろいろ調べているようです』
『……これだから楽にならない!!!』

我が姉ながら恐ろしい人だと思いつつ 何とか機嫌を取る美生(ミセン)
一度機嫌を損ねたら たとえ肉親でも容赦ないことを知っているのだ
美生(ミセン)と入れ替わるように世宗(セジョン)と夏宗(ハジョン)が来た

またしても宝宗(ポジョン)だけに密命を?と詰め寄る夏宗(ハジョン)
さすがに美室(ミシル)も動揺し 世宗(セジョン)に言い訳をする

『報告が遅れました 実は柒宿(チルスク)が生還したのです』
『柒宿(チルスク)…ですと?』

そこへ薛原(ソルォン)が 柒宿(チルスク)の行方が分かったと報告に来た
世宗(セジョン)と夏宗(ハジョン)の父子は 今ひとつ状況が理解出来ないでいた

その頃美生(ミセン)は 花郎(ファラン)たちが武芸を披露する宴席で
通訳しながらチャン大人(デイン)をもてなしていた
隣には真平(チンピョン)王 摩耶(マヤ)王妃 万明(マンミョン)夫人

その様子を 遠くから監視するように見ている徳曼(トンマン)
さらに後方では その徳曼(トンマン)を見張る竹方(チュクパン)と高島(コド)
『同じ郎徒(ナンド)を監視させるなんて…』 と不満げな竹方(チュクパン)
すると後方から閼川(アルチョン)が現れ 誰の監視かと聞く
庾信(ユシン)の“密命”なので話すわけにもいかず 笑ってごまかす2人

 

その頃柒宿(チルスク)は 昭火(ソファ)と共に河岸に辿り着いていた
船に乗り込もうとしたその時 花郎(ファラン)たちが追いついた
宝宗(ポジョン)と石品(ソクプム)だ

その時!

突然柒宿(チルスク)の背後から斬りかかる宝宗(ポジョン)と石品(ソクプム)!
見事に攻撃をかわす柒宿(チルスク)に敬意を込めて一礼する2人

それでも乗船しようとする柒宿(チルスク)
すると今度は 石品(ソクプム)が昭火(ソファ)に剣を突き付ける!
観念したように取り囲まれ 歩いて行く柒宿(チルスク)
しかし一瞬の隙を突き 剣を奪い取り反撃に出る!

そこに割って入ったのは 大男甫(テナムボ)に護衛された輿の一行
誰だろうと目を凝らす柒宿(チルスク)の表情が強張る
かろうじて見えている目に 分かるほどの距離に近づくと…

美室(ミシル)だ…

昭火(ソファ)は激しく怯え 柒宿(チルスク)の後ろに隠れる
美室(ミシル)の合図で柒宿(チルスク)を取り囲む宝宗(ポジョン)
石品(ソクプム) そして大男甫(テナムボ)!
あわやというところで剣をかわす宝宗(ポジョン)!
その時 小石が弾け飛んだ方向に柒宿(チルスク)が斬りかかる…!

何かがおかしいと感じた3人は 剣の鞘を地面に投げ捨ててみる
すると… 音のした方へ斬りかかって行く柒宿(チルスク)!
無人の方向へ斬りかかり ついには這いつくばって取り落とした剣を探す

美室(ミシル)は表情を強張らせ 跪いて柒宿(チルスク)の手を取った
すると柒宿(チルスク)の手に 温かいものが落ちた
美室(ミシル)の涙だった

 

『宮主(クンジュ)様…』
『行かせるわけにはいかない!』

仮小屋で向かい合う美室(ミシル)と柒宿(チルスク)
部屋の隅で ぼんやりと座っている昭火(ソファ)
柒宿(チルスク)は これまでの経緯を話した
昭火(ソファ)のことも含め 全ての事情を知った美室(ミシル)は
せめて目の治療だけでもさせてほしいと願う
宮殿に戻り 上天官(サンチョングァン)誓理(ソリ)に相談する

※上天官(サンチョングァン):祭儀を司る総責任者

誓理(ソリ)は 吐含(トハム)山の神殿で治療してはどうかと提案するが
美室(ミシル)は 医術にも長けたウォルチョン大師に預けたいという
今は計算で忙しいだろうが 何とか頼みたいと…

〈先程の話の続きを〉

チャン大人(デイン)と連れの異国人が話しているが
周囲を気にして ここでは分からない異国の言葉で話している
近くで警備していた徳曼(トンマン)が耳を澄ます
その言葉は あの砂漠の街でいつも聞いていた言葉だった…!

〈王様がサダハムの梅に気づいたようだ〉
〈両者を競わせ値を吊り上げようか〉
〈無駄なことだ 鶏林(けいりん)は美室(ミシル)の天下だ〉

※鶏林(けいりん):始祖神話に基づいた新羅(シルラ)の別称

その時 傍にいた徳曼(トンマン)にチャン大人(デイン)が声をかける
異国の言葉だったのに 咄嗟に返事をしてしまう徳曼(トンマン)
同行の異国人がそれに気づいた…!
ラテン語でお茶を注文したのに ちゃんと注文通りのお茶を持って来た
そこへ 調理場から呼び出され行ってしまう徳曼(トンマン)

調理場へ行くと美生(ミセン)が 小さな巾着袋を手渡す
加厘(カリ)を上手に作った褒美だと
そして徳曼(トンマン)に話があると…!

※加厘(カリ):カレー

美生(ミセン)に連れられて行く徳曼(トンマン)
その後を尾行する竹方(チュクパン)と高島(コド)
徳曼(トンマン)は 廣仁(クァンイン)殿の一室に通される

扉を背にして座る徳曼(トンマン)
美生(ミセン)は 話があると呼びながら ひと言も言葉を発しない
徳曼(トンマン)が何か聞こうとすると シッ!…と黙らせてしまう

聞き耳を立てているのに何も聞こえない2人は痺れを切らして
高島(コド)が庾信(ユシン)に報告に走る
果てしなく長い時間を 無言で座らせられた挙句
突然帰れという美生(ミセン)
おかしいな…と思いながら出て来ると 竹方(チュクパン)が立っていた

一体美室(ミシル)と何を密談していたのか…!
責め立てるように詰問する竹方(チュクパン)
尾行されていたことに 疑われていることに傷つく徳曼(トンマン)

加えて向こうから庾信(ユシン)がやって来た
空気を呼んで2人は立ち去る
睨み合う庾信(ユシン)と徳曼(トンマン)
その様子を サンタクが窺っている

ただ加厘(カリ)を作った褒美を渡されただけだと説明しても
庾信(ユシン)は信じてくれず 厳しい言葉で追及して来る
辛い訓練を 何年も何年も耐えて来たのに… なぜ疑われるのか
徳曼(トンマン)の目からポロポロと涙がこぼれ落ちる

それを見てうろたえる庾信(ユシン)
一部始終を見ているサンタクと 反対側から見ている美生(ミセン)

サンタクは あんなにも簡単に部下を疑うなんて…と憤る
美生(ミセン)は 引き続き監視するよう命じ去って行く

『さすがは姉上だ! アッハハハ…!』
 

柒宿(チルスク)と昭火(ソファ)は 美室(ミシル)の計らいで再び宮殿へ戻る
宝宗(ポジョン)の護衛により通された場所で
美室(ミシル)と誓理(ソリ)が出迎える

誓理(ソリ)は昭火(ソファ)を見て どこかで会ったような…と感じるが
すぐには思い出せないようだ
美室(ミシル)は2人を 神殿裏の隠し部屋に通す

どこか落ち着かない様子の柒宿(チルスク)と昭火(ソファ)
そこへウォルチョン大師が入って来る
ほとんど見えなくなった柒宿(チルスク)の目を診察するウォルチョン大師
美室(ミシル)が心配そうに覗き込む

柒宿(チルスク)は遠いあの日 火災の中から助けられた時
異国の商人たちが言っていた言葉を思い出す
診察した医師が ちゃんと治療しなければ失明すると言っていたと
ウォルチョン大師もまた 光を遮断しきちんと治療すべきだったと話す
美室(ミシル)は 素性の知れない昭火(ソファ)の治療も頼んだ
今の美室(ミシル)には 柒宿(チルスク)が守る者であれば大事な客人だ
診察後 美室(ミシル)と向かい合う柒宿(チルスク)

長い年月を 任務遂行に費やしてきた柒宿(チルスク)
もう二度と失いたくない忠臣である

『双子の片方はどんな子供だったのだ? 聞かせておくれ』

柒宿(チルスク)は 砂漠の街で接した徳曼(トンマン)のことを思い返す
接した期間は極めて少ないが 何とも印象深い子供だった

「民の声を聞く時間が無い者は 王になる時間も無いとか!」

徳曼(トンマン)は子供ながらも勇敢に 横暴な領主に立ち向かっていた
生か死か…2つとも“死”と書かれている牌を選べと言われた時も…
迷わずに1つの牌を取り飲み込んでしまった

「見せてください! 飲んだのが“死”なら残りは“生”
飲んだのが“生”なら そこにあるのは“死”です!」

殺さなければならないと思いつつ 柒宿(チルスク)は感心したものだった
聡明で勇敢だった子供は死んだ ならば侍女は?と聞く美室(ミシル)
 

柒宿(チルスク)の視線がそれ 一瞬の迷いが生じたのを
美室(ミシル)は見逃さなかったが…
焼死したと答える柒宿(チルスク)を それ以上は追及しなかった

2人きりになり 柒宿(チルスク)はようやく昭火(ソファ)を気遣うことが出来た
思わず昭火(ソファ)の素性を隠した柒宿(チルスク)
殺すべきなのに… なぜ手放せないのか自分でも分からない
美室(ミシル)の計らいで 昭火(ソファ)の治療も行われるというが
果たしてそれはいいことかどうか…
その時 昭火(ソファ)が言葉を発する

『に…逃…げ…て』
『今何と? もう一度… もう一度言ってくれ!』

美室(ミシル)は執務室に戻り 双子の片方の愛読書を読んでみる
聡明で勇敢だったというその子のことが気にかかる…
そこへ美生(ミセン)が来て 目の前に小さな巾着を置いた

『賭けは姉上の勝ちです 通せ!』

美生(ミセン)の合図で入って来たのは 徳曼(トンマン)だ
信じていた上司に疑われ信じてもらえず 美室(ミシル)のもとへ…!
徳曼(トンマン)は 与えられた密命や調査の内容を全て話す!

『璽主(セジュ)様の書状が原因で 私は誤解を受け 疑われ
そして見捨てられました! どうか私を部下に!』

美室(ミシル)の前に跪く徳曼(トンマン)
しかし美室(ミシル)は 『去れ』とつぶやいた
自らのこのことやって来たお前には興味が失せたと…!

『書状1つで お前は王女から見捨てられた
所詮王女のお前への信頼はその程度 そんな者を欲しがるとでも?!
出て行け!!!』

決まり悪そうに退室しようとする徳曼(トンマン)
すると美生(ミセン)が『腹黒い奴め!』と睨みつける

『ローマの言葉を知りながら ずっと知らぬふりをしていたのです!
チャン大人(デイン)の指摘が無ければ気づかなかった!』

美生(ミセン)の言葉に反応する美室(ミシル)
ローマの言葉が分かるなら 毎晩亥の刻に来て本を読み聞かせよと

※亥の刻:午後9時~11時

宿所に戻ろうとする徳曼(トンマン)を 何者かが取り押さえ引き摺って行く
目隠しされ連れて来られた場所には 天明(チョンミョン)と庾信(ユシン)が
2人の顔を見て 徳曼(トンマン)は全てが分かったように頷き…

『成功しました』

笑みを浮かべる3人
それは 徳曼(トンマン)が呼び出され美室(ミシル)に会った時に遡る

「それを信じろと?」

(もっと怒鳴って!)
(何?)
(説明は後で!とにかく怒鳴って!)

部屋の外で聞き耳を立てている者たちに わざと聞こえるよう
口汚く罵り 激しく怒鳴る庾信(ユシン)
全て徳曼(トンマン)が決めて動いた芝居だったのだ
天明(チョンミョン)は 徳曼(トンマン)の全てに感心する

この計画を思いついた徳曼(トンマン)の聡明さに
珍しく庾信(ユシン)までもが感心していた
王女の執務室から出て来た庾信(ユシン)と徳曼(トンマン)は…

『それにしても さっきはどうして涙を?』
『だって… 本当に疑われてしまったらと思ったら涙が…
僕を疑ったりしないでくださいね』
『は? 何言ってる!』

徳曼(トンマン)には たとえ相手が王女でも庾信(ユシン)でも
決して明かせない秘密があった

(騙すつもりは無いのです ただ 今の自分には任務よりも大事なことが…
自分と母さんを殺せと命じたのは誰なのか
砂漠に置いてきた本が なぜ美室(ミシル)の手に渡ったのか
柒宿(チルスク)は本当に生還したのか 全てを突き止めるまでは…)

柒宿(チルスク)と昭火(ソファ)が過ごす神殿裏の隠し部屋では
突然に昭火(ソファ)がいなくなり 騒ぎになっていた
よく見えない目で 昭火(ソファ)を捜しに行こうとする柒宿(チルスク)
誓理(ソリ)が 自分たちが捜すからと諭し引き止める
柒宿(チルスク)は 手探りで剣を掴み誓理(ソリ)たちの後を追う…!
宮殿内の騒ぎに 徳曼(トンマン)はふいに物陰に隠れる
何だろう…と思いながら 宿所への道を歩いていると
曲がり角で何かにぶつかり転んでしまった 見上げるとそこには…

うわあぁっっ!!!!!


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