なぜでしょうね?という話

「流行はときの第一人者がつくる」というのが歴史の常のようなものである。昭和の時代で言えば、中原、米長、加藤一二三、有吉と言ったトップ棋士による「矢倉」の流行(以下敬称略)であり、平成(10年代)には「塚田システム」、「藤井システム」、「中座飛車(またの名を横歩取り85飛車戦法」などの棋士名を冠した戦法から、羽生、谷川、丸山というこれまたトップ棋士による角換わり腰掛け銀である。

現在はどうであるか?

藤井七冠や伊藤叡王は角換わりや相掛かり系の戦型を多用されているし、こちらはプロアマ問わず愛好者が多いようだが・・・

振り飛車に対して!である。藤井七冠も伊藤叡王も居飛車穴熊や左美濃系の持久戦を好まれている感じなのに対して、エルモ囲いを中心に急戦の比率が高いのである。これって結構不思議な現象で「なぜでしょうね?」と私自身は思っている。

 

今年の同好会の総会資料に掲載した懸賞詰将棋から(何を見ての出題だったのか失念しました)

「ちょっとしたひっかけポイント」があり、そこをクリアできればそれほど難しくはない。のだが・・・

天狗おやじのうち2名が「▲33飛成、△23歩、▲11飛」という解答を提出してきた。理由は「玉型が合駒がなしになっているから」とのこと。説明しなかった私も悪いけど「そのくらいわかるっしょ」と言いたかったが、こちらも無過失とは言い切れないので「持ち駒表示ができないので「なし」になってますけどすべての持ち駒は使えます」と言って期限を延長した。「え?詰将棋って相手は全部の駒使えるの?」と言われて「ガクッと来た」が・・・

さて、「ちょっとしたひっかけポイント」に見事に引っかかった人もいたが大方3名は正解した。(ひっかかった人は若年層のため再チャレンジを認めた)

あまりのもしつこかったのが床屋さんである。「持ち駒全部使えるなら詰まない」と1か月経ってもまだ言い張る。ほかの解答者が「いや、詰むよ」と言っても「そっかねえ?(この人の口癖)持ち駒使えるなら詰まないと思うんだけど」と何度も言うので、解答見せてくださいと言ったら▲33飛成から入っている。見かねた若年層が「答え教えてあげる」と言って解説してくれました

ひっかけポイントは置いといて、ある程度詰将棋を解いた人なら配置を見た瞬間どういう筋で詰ますことを狙った問題なのかは「一目」なんだけどね(問題としては面白いので懸賞詰将棋に使わせていただきました。うちの会員のレベルにもちょうどいい問題でした)