先日の大会で見た将棋から

本選トーナメント1回戦の「名人」の将棋から。相手の方は予選全勝通過で結果も第4位の強敵(なお、将棋ウォーズ2級)

先手が名人。名人得意の「対四間飛車の矢倉」である。が、59の銀の存在があまりにも謎である(なぜそこのいるのかと)

さて、形勢としてはかなり面白いと思っている。ぱっと見は名人がうまくやっているように見えるが果たして・・・

名人はここで▲43歩と打った。おお、なんとなく打ってみたい歩なのは理解できる(もっとも狙いはよくわからないのだが)

以下、△43同飛に「こったらもの、取ってしまえ!」と掛け声も勇ましく▲48銀と指した!試合中なのに思わず「いや、そこで取るなら歩打たなくても良かったんじゃ」と言ってしまった。周りで見ている人も「歩がもったいない(笑)」と盛り上がっていました!笑

名人らしい「場の盛り上げ方」でした!笑

これ、▲48銀と取るくらいなら単に▲21飛成と桂馬を取って59の銀を取ってもらった方がまだ良い気がする。もっとも、最善は▲68銀右だと思う。以下仮に△58成銀の追撃なら黙って21の桂馬を取っておく。駒得+先手陣は堅い。68に逃げた銀を取られても▲68同金引が堅い。▲68銀右に△22歩なら▲31角くらいで先手十分かと思う。

普通は四間飛車に対して矢倉は相性が良い戦い方ではないはずだが、名人は意に介さない。というか普通に勝率が良い。たま~に居飛車穴熊にすることもあるのだが、これはさらに勝率が高い。玉を固めてガンガン攻めるのは名人に向いているのかも?

天狗おやじの中にも四間飛車に対して「矢倉もどき」で戦おうとする人がいるのだが、玉を69のまま四間飛車と戦おうとするのでほとんど勝っているのを見たことが無い。せめて名人くらい玉を深く囲って戦えばかなり勝率は違うはずなのだが・・・