苦役列車
山下敦弘
森山未來
高良健吾
前田敦子
公開
【感想文】 ネタバレ注意
田口トモロヲとマキタスポーツ、最近観たなと思った二人は「そらのレストラン 」。
とは言っても「そらのレストラン」とは似ても似つかぬ作品。
森山未來がはまり役。
最初、柄本時生?って思ったけど違った。似てるよね。
友ナシ、金ナシ、女ナシ。このキャッチコピーのまんま。
中卒で日雇労働の日々を過ごす貫多(森山未來)は友達も居ないしお金もないし、彼女も居ない。
日雇労働で出会った同年代の正二(高良健吾)が貫多にとって初めて出来た友達だった。
思いを寄せる古本屋の康子(前田敦子)とも近付くことができ、仕事も順調になりかけてきた。
不器用な貫多は徐々に正二との関係も悪化、康子に対しても強引に体の関係を求めたり、気が付けばまた孤独になっていた。
3年後の貫多は変わることなく貧乏な生活を送っていた。
育った環境が悪かったから、友達が居なかったから、学歴が無いから、何をしても上手くいかないと嘆く貫多が何だかとてもリアルだった。
現実にこう言う人って居るよね。
せっかく出来た友達に対する嫉妬、何度も繰り返す家賃滞納、思い通りにならないと暴力、結局はダメ人間でろくでなし。
3年後心入れ替えて居るかと淡い期待もあったけれど、結局貫多は変わらず。
それでも、元同僚が夢に向かっていた姿が少なからず貫多の人生に影響を与えていただろうね。
今とは違う80年代の若者の物語でなかなか味わい深かったよ。
前田敦子が80年代の女子として違和感なかった。
線路は続くよどこまでも、このメロディーが良いんだな。