ハローです。☁️
昨日の凹んだ気持ちに、この本は良かったのかもしれない。
引きこもりになれば心身ともに健やかな状態でいられるって本文中にもあったけど、まさにその気分。
人との関わりがなければ凹むこともないのに…と読みながら思った。
人に揉まれて傷ついて成長していくんだ、って思うと昨日心が成長したんだろう…(クソ!が!!!って思うけど。)
本文がとても身に染みた。
その本とはこれ。
「傑作はまだ」 著: 瀬尾 まいこ
今回の作品では、作家の家に作家の生き分けれとなっていたフリーターの息子が押しかけて、一緒に住み始めた、という場面から始まる。
またしても主人公は男である。
瀬尾さんの作品は「俺」、「僕」が主人公になることが多い。
作者と性別が違うことで、書きにくいのでは?と思ったり、男性は本当にこんなふうに感じるのかな?こんなふうな感じ方は女性的ではないのかな?と思ってしまう。
男性読者はどう思うのだろうか?
男はそんなこと感じないよ、考えないよ、って思わないのかなあ?
若かりし日の酔った状態での一夜限りの関係でできちゃった子供。
お互いに結婚する意思もなし。
性格も合わない。
女は産むと。
男は養育費を払うと。
それで話の折り合いがついて、子供も成人して、縁が切れた…と思ったらいきなり現れたって感じ。
25年間も、生まれる前から一度も会わずにいた息子。
養育費を払うと受領書のように送られてきた241枚の息子の成長記録となる写真。
息子がいかに社会性を備えて育てられたのかが、わかる。
社会にも、人間にも無関心な作家。
でも、息子の母は、作家が世の中の、特に繋がりを持つべきところとは、きちんと繋いでくれていたように思う。
28年間も自分の親と会ってないって…そんな無頓着なことができるんだろうか?
親が生きてるかどうかすら確認するのが怖いよね。
引きこもりって…いいのかな?
外に出ないからインフルエンザとか病気になりにくい。
人と接しないからイライラが募ることもない。
そうなのかかな?
この作品って、すごい核心や究極の部分を突いてると思う。
人って誰とも接しなくて、外に出なければ、刺激もないけど傷つくことも考えることも想像力を使うこともしなくなって鈍感になっていくんだね。
一人の人間と濃いのか薄いのか、わからないけど接触が増えるとそれが刺激になって脳が活性化して働いていくんだね。
幼児なら、人との接触で情操教育になって心が成長していくんだろう。
だけど、このストーリーの中では幼児でも子供でもなく大人。
でも大人でも情操が育っていくんだいそういう発見があった。
内助の功っていう言葉があるけど、息子の母(美月)にはそれがあったと思う。
素敵な女性だったんだろうなあって思った。
25年ぶりに家族3人が顔を合わせた、そこからまた新たなストーリーが生まれそうな予感がある。
その続編となるストーリーも読んでみたいと思った。
このストーリーも是非実写化してほしいと思った。
父役は…又吉でいいんじゃない?