ハローです。☁️

年末に図書館で借りてきた2冊のうち1冊は新年明けてから読み始めました。

伊坂幸太郎さんの作品を検索して読んでいなかった本を取り寄せて借りて読んでます。

途中で睡魔に侵されて何度眠りに落ちたか。

面白くないのではなく、面白い本だったんですが。

私の眠りについてはここ数日の過去のブログをどうぞ。

今回はこれです。


「砂漠」 著: 伊坂 幸太郎



大学生の北村が主人公で、彼の大学生活中に仲良くなった鳥井♂、西嶋♂、南♀、東堂♀の4人が絡む出来事などの話。


「砂漠に雪を降らせる」という言葉がストーリー全体のキーフレーズなんだろうけど…。

途中で「砂漠」(本当の砂漠を意味してる訳ではない)がやたらと出てくる。

北村の彼女、鳩麦さんは「砂漠=社会」と解釈したようだけど。

→最終的に「砂漠=社会」としての短いまとめがあった。



作中に大学生らしいというか、麻雀についての事柄がよく出てくるが麻雀をやったことがない、ルールを知らない者にとってはちょっと異次元の話でついていけない。

唯一、印刷技術とはすごいな!と、ストーリーを述べる文字の間に一緒に印刷される麻雀牌が、可愛い。



作中に「なんてことは、まるでない」が、どこにかかるのか?考えると何パターンにも解釈できてしまう箇所があり、むっちゃ解釈を迷う。

このフレーズも大事で、最後の最後にも出てきて、やっぱりその着地点は見えなかった。



「秋」の章の西嶋が語るところで[家裁の調査官]のところで、私の頭にひらめきが湧いた。

それって…「チルドレン」に繋がる話では?

そう考えると、伊坂さんの作品って、どこかでどれかと繋がってる、エンドレスな気がしてきた。

読み手にも、「ウッホ!あそこに繋がる!」って思わせるからね。

だから、読み始めるとどの作品と繋がりがあるのか、期待して探さずにはいられない。

が、この伏線っていつまで続くんだろう?

多分なんだけど、砂漠の方がチルドレンより古いはずなんだけど…普通新しい作品に過去の作品を繋げないかい?これ…逆パターンな気がするんだけど?


論点が違うと面白いものだね。

時にそれが自分の実生活での場合は燻りを産むけど。

超能力自体をくだらない(ないと信じる)という男と

超能力について議論すること自体がくだらない(時間の無駄)という男と。

「超能力なんて、くだらないですよね」のつかみは両者同じでも、その先が違うという。

くだらないけど面白い。


サン=テグジュペリっていうと星の王子様以外浮かばない!

この作品って…星の王子様に通じる本なんだと実感。

最初にサン=テグジュペリの一文があったんだけど、ここに通じるんだね。


超能力や新興宗教に縋る人のくだりではすごく言い当ててると思った。

そう、人生でポンと自由にしていいよ!って放り出されてもどこに向いてどう進んで行っていいかわからんもんなあ。

正解やヒントを求めて…わかるわあ。

私はカルマを解消させて、早く人生を上りたかったからヒーリングや退行催眠を体験しに行って、最終的に占いにたどり着いたからなあ。

正解もヒントも辿り着けんかったけど。


大学1年生の時の四季かと思ったらこういう構造だった。

春 1回生の時

夏 2回生の時

秋 3回生の時

冬 4回生の時

春 4回生 卒業式


仲間っていいなって思った。

若いっていいなあって思った。

大学時代っていいなあって思った…けど私の大学時代は…一匹狼的でもあったw


鳥井くんの左腕がなくなる怪我についてはちょっと悲しくもなったけど、最後は3組のカップルもできてよかったなあと思う。

西嶋くんを見捨てない、彼の周りの人たちの忍耐力というか耐性にも人情があるように思えた。

私なら無理かも…。

なぜか西嶋くんがKing Gnuの勢喜くんで、北村くん/鳥井くんがKing Gnuの常田さんのような気がした。



なかなか面白かった。

やっぱり四字熟語が多くて気になって…気になったにだけメモった。

あと読み方が気になったものもメモった。



📝自分用メモ📝

近視眼型と鳥瞰(チョウカン)型

豪放磊落(ごうほうらいらく)

中肉中背

問答無用

油断大敵

跋扈(ばっこ)

首尾一貫

自己満足

傍若無人

匍匐(ほふく)

一心不乱

一瀉千里(いっしゃせんり)

沈思黙考

天地無用

半信半疑

四面楚歌

一刀両断

忸怩(じくじ)

試行錯誤

和気藹々

軽佻浮薄(けいちょうふはく)

理路整然

一石二鳥

和洋折衷

周章狼狽

深謀遠慮

遠慮会釈

風林火山

他言無用

自己嫌悪




いろんな表紙というか装丁で出版されてたんだね。

私が読んだ本はもう読む人も少ないようで図書館でも書庫に入れられちゃってたよ。