兵隊・抑留記(90) I隊ゆかりの人々
抑留後期 - その11
★ N 復員後 静岡・沼津市 昭和37年 没
〔--当時、I隊のN少尉を長とする作業隊が石炭殻とセメントを混合
し2階建の軽量コンクリート宿舎を次々と建てていた。最初ソ連側の指示で、
下で練り合わせ人力で上に運び外壁に流し込んでいたが、N君の発案でレ
ールを2本立て、工場の壊れたモーターを修理し、動力で混合セメントを上
に上げ、木の樋で目的の場所に流し込んだ。-- 〕
《追憶ブカチャチャ - シベリア日記 守谷勝吉著 昭和53年9月20日発行 75頁~より 》
その頃のNさんの装いは、将校服に乗馬用の長靴という出で立ちであり、身のこなしが軽く、高所恐怖症なんて何処吹く風、高いところの足場から足場に飛び移っていた。
《危なくないですか》というと《足場の上は交通事故がないだけ安全だ》という。いつも颯爽としていたことが印象に残る。
つづく