厠 (かわや) | SAPPERの兵隊・抑留記

厠 (かわや)

 
    傘さして 厠するなり 麦畑
 

 
洛陽攻略作戦中のある朝、昨夜来の雨は未だ降り止まず。
 
転進準備はほぼ完了し〔出発〕命令待ちの慌ただしいひとときである。
 
どうせ行軍中は濡れるのだが、用事の間はなるべく濡れたくない。
 
濡れた葉が尻に冷たくチクリ。
 
傘は番傘である。
 
兵隊の携行備品の中に傘はないが、なぜか番傘があったのである。
 
雨音は大きいが雨遮断率も最高である。
 
細工のしっかりした品であったと記憶する。
 
どうにか出発時間に間に合った。
 
 
『小便一町』という。
 
小学校の算術(算数)の「追いかけ算」だ。
 
大変である。
 
まして『大』においておや。
 
 
 
【厠】(かわや)=便所
 

【町】(ちょう)=尺貫法の長さの単位 60間(けん)約109メ-トル
 
 
2008.4.24