兵隊・抑留記(61) 電気爆破~運炭作業
ブカチャチャ炭鉱 - その3
電動コールカッター(長方形をしており、厚さは5~60cm位の鉄の塊状で、内部にウインチに巻かれたワイヤーとチエンソーがある)のワイヤーを延ばして上部に固定し、本体より直角に出したチエンソーの回転により炭層は切られる。同時に、ワイヤーを巻き上げ本体は上部に移動する。
次に、切られた炭層の間に一定間隔に短く切った丸太を押し込み炭層が大きく崩れぬようにする。その後炭層にドリルで穴をあけ雷管付きのダイナマイトを差し込み、しっかり粘土で蓋をしてから作業員総員待避、電気爆破する。
爆破音を数え、安全を確認して切羽に入り、運炭(コンベアに石炭を入れる)である。この運炭作業を(ナワラダボイシュク)と称した。
下のトンネルでは送られてくる石炭を受けるため鋼製ワゴン(トロッコ)が待っている。ワゴンが一杯になると空のワゴンと交代しするという仕掛けである。このワゴン押しを(リカボーイ)といった。
炭坑作業は24時間作業である。朝の八時から夕方の四時まで、夕方の4時から夜中の12時まで、夜中の12時から朝の8時までの3交代で行われていた。Sさんと一緒の班だった頃は班員14名(1日2人ずつ休み、実働12人)だったと思う。
この《三尺層》での作業は、主に、他の番方が石炭を払った後の段取り替え作業が多かったと思う。
払い残しの石炭を払った後の作業は、
・ 石炭層と裏山との間が広く、補強されていないので、早急に支柱を立てる
・ コンベアを炭層の近くに移動するためコンベアの組み立てボルトを分解
して支柱をかわして移動し、組み立てる
・ 使用する支保工用木材の運搬補給をする
などである。
つづく