エルサレム | 大学5年目世界一周

大学5年目世界一周

某都内に住む大学5年生が世界を旅し、感じたことをつらつらと綴る雑記。

ヨルダンを抜けた後は、イスラエルのエルサレムにやってきました。
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この街は世界でもかなり特別な街。



知ってる人も多いかと思いますが、キリスト教、イスラム教そしてユダヤ教という三つの宗教の聖地が集まっているスピリチュアルな場所です。




イエスが磔にされた場所、聖墳墓教会。
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メッカ、メディナに次ぐイスラームの聖地岩のドーム。
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そして、ユダヤ教の聖地嘆きの壁。
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その中でも、ここイスラエルはユダヤ人のために建国された国。


そのため、他の宗教よりもユダヤ色が一際強い所です。





さて、ユダヤ教とはなんぞや。



ユダヤ教とは、唯一神ヤハウェを神とし、自分たちは神から選ばれた「選民」であり、終末の日に、自分たちのみがノアの方舟にのれて救われると考える宗教です。




そんなイスラエルに住む敬虔なユダヤ教徒はこんな感じの人たち。
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黒づくめの服に特徴的な髭。


こんな人がエルサレムにはごろごろいます。


彼らの仕事は嘆きの壁で「祈ること」。



それさえしてれば何不自由なく生活できるんだって!信じらんないっしょ!




僕たちは彼らをウルトラオーソドックスジュー、通称「ウルちゃん」と呼んでいました。



だってウルトラオーソドックスジューって呼んだら彼らにばれちゃうからね。




以下がエルサレムで出会った方がまとめてくれたウルトラオーソドックスジュー、通称「ウルちゃん」の概要です。



【ウルトラオーソドックスジュー(超正統派ユダヤ教徒)】

ユダヤ人の20%が彼らです。
※ソースはネットや人からの話

【彼らの服装の理由】
中世で迫害された時期、着るべき服装、住むべきゲットーなど生活制限されていた。
その頃の服装を身にまとうことで、その時の民族のツラさを忘れないよう、世界中で着るようになった

【豆知識】
イスラエル建国日(1948年5月14日)には、黒旗を掲げて喪に服す
→現代イスラエルは不信仰な人間の手によって建国されたため

【生活】
・兵役を免除されている
・性の分離を厳格に実施
・メイヤシャームに住む
・税金をもらって聖書を研究し、祈ることが仕事
・異邦人(ユダヤ人以外)の家にはいかない
・安息日(金夜~土夜)は、勉強してはだめ、働いてもだめ、電気のスイッチも入れたり切ったりしてもだめ、電話もだめ、他の人に頼んでもだめ
・肉はひずめが割れていないものは食べない
・魚介類は鱗がないものは食べない
・ミルクと肉は一緒に食べない
(6時間以上あける)

【ユダヤ人の迫害理由】
・土地を持てないユダヤ人たちは「教育」を重視し、知識人が増え、それが一層迫害される原因に。
・キリスト教はイエスをメシアとしたが、ユダヤ教は認めず、キリスト教社会からはじかれた
・イエスを裏切ったのはユダヤ人のユダ
・ユダヤ人は自分たちを神から選ばれた「選民」として反感を持たれた
・習慣が独特、しかも地域文化に同化しようとせず、周囲から浮いた
・ユダヤ人が大切にしたのが「教育」「お金」
→近代まではお金を扱うのは賄業
・国内に不満があると、その不満を解消させるために矛先を反ユダヤに向け、スケープゴートにした(ヒトラーなど)

【近代歴史】
・アラブ諸国に住んでるユダヤ人は迫害されてたので、イスラエルに逃げ込んだ。その際にアラブ諸国に大半の財産は没収された。
・バルフォア宣言(1947年)により、イスラエル建国。
ようやく手にいれた土地にはパレスチナ人が住んでいた。
→アラブ諸国の反対により、中東戦争(四度)

【捕捉】
「やられたらやり返す」
ホロコーストでは600万人のユダヤ人が虐殺されたが、
同じことをしていいかの問いに80%がyesと言ったらしい(ソース不明)

・1948年以降、2000年間使われていなかったヘブライ語を甦らせた

・タルムード(教典)は異邦人は糞だとつらつら綴られている
→気になる人はYouTubeへ

【根本的な考え】
・終末の日、全人類が審判に望み、ユダヤ人はオリーブ山に渡れ神の国にいける。




つまりは自分たちユダヤ人以外人間でないも同然なのです!



僕らなんて馬のうんこみたいなもんなんです!



これほんとだからね。ウルちゃんは異教徒の僕らなんかと話してもくれません。




その中でも異様なのが安息日と呼ばれるもの。


上にも書かれている通り金曜夜から土曜夜まで彼らはなんもしません。


電気のスイッチさえつけません!


もちろん街中の店はほとんどしまってるし、公共交通機関は全てお休み。


旅行者には不便なことこの上なし!





それから面白いのが、彼ら金曜の夕方になるといっせいに嘆きの壁に集まって歌えや踊れやの大騒ぎをします。
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ユダヤ人版華金です。



老若男女そろって大騒ぎ。



なんか凄味というかこわさというか。


なんか一つのめっちゃ強いパワーでひきつけられ団結するってこういうことなんだって。



彼らには彼らの目の前しか見えとらんんだろうし、それが悪い方向に働いたらめっちゃこわいなと(現にパレスチナ問題とかそうだけど)思ったりしました。




旧市街を離れて新市街のユダヤ人地区にも行ってきました。
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ウルちゃんばっかです。




彼らは情報をこういった掲示板からしか得ません。
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僕らみたいな糞がつくった新聞、テレビ、ネット等は見るに値しないのです。




ここで超アウェーな中、一人写真を撮り続けてました。


したらば、子供たちが寄ってきて


「ノーピクチャー!」




子供にノーピクチャー言われたの初めてだよ!



いつもだったら撮って撮ってと寄ってきてくれることの方が圧倒的に多い。



岩のドームで会ったムスリムの少年たちなんてどんどんとってもらいたがってたし、サッカー混ぜてくれたのにね。
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宗教が違うだけでこうも違うか。と感じさせられた瞬間でした。




そして、宗教ってここまで深く人々の考え方や性格みたいのに影響を及ぼすものなんだなーと改めて思わさせられました。



これを勉強すればいろんな人の生き方、考え方を知るヒントになるんだろうし、じゃあ自分がどういう人生を送りたいのかを考えるうえでも宗教を学び、その場所に飛び込んでみるってのは非常に面白いことなんじゃないかと考えています。



別に何教徒になるってわけじゃないけど。



これから、インド、東南アジアと全く違った宗教を持つ場所に行くのもとても楽しみになりました!



あと、外国人とかに何教徒?とか聞かれるけど、これだけ様々な宗教にガチな人たちを見てたら、うかつに仏教、神道とか言っちゃあかんなとも思いました。



それらについてほとんどちゃんとしたこと知らんし、何かをやってるわけでもないんだから。



そういう宗教にまっすぐな人たちを見てると、自分の宗教観をしっかり持ってしっかり主張することも大事なんだろうな(無宗教なら無宗教でも全然よいと思うし)と思いました。




そういうことを考えることってなんか人生豊かにするのかなとか感じてます。




別に新興宗教とか興すわけではないですよ笑





でも宗教が対立を引き起こすのも周知のとおり。



てなわけで、次回はその代表的なものの一つ、パレスチナ問題について書きます。