煉瓦色の月から放たれる
毒々しい金赤の光は 私の
右耳を刺し 右頬を燃やした
痛みに戸惑いながら
車を走らせていると
突然 黒い影が現れ
そして 影はいつまでも並走し
視界から外れることが無い
空が周囲を埋め尽くした時
黒い影は とうとう
咆哮と共に 闇を突き破り
私に狙いを定めて
身をおどらせた
その黒く巨大な体躯
鋭利な牙から垂れる赤い舌
狡猾且つ獰猛な金眼
これは まさしく
デスバレーの狼
逃げなければ❗️
月の光が届かない場所へ
早く早く❗️
1月14日の満月を
ネイティブアメリカンは
ウルフムーンと言うらしい
その呼称を知らなかった私が
あの日体感した あの狼の物語は
一体なんだったんでしょうね…

