フレッシュ・アンド・ボーン視聴終了~感想 | Saphiraの海外ドラマ中毒

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Amazonプライムついに会員になってしまいました。
年間3900円也。
スタチャン、WOWOWなどは月2000円代だから破格の安さでしょう……?
と、誰への言い訳?

まず最初に観たのがフレッシュ・アンド・ボーン。
ゆっくりめペースで行こうと思ったのに、見始めるとこれがまた止まらない。
「バレエ界の裏側を描いた」というコピーは間違ってはないけど、
え~っ、ここまで というぐらい大胆に描いちゃってくれてます。

早い話、エロいのよ。
さすがstarzというか、
これ、あからさまに男性視聴者取り込み狙いじゃない?と思わせる。

バレエを習ってる娘にも見せたい!なんて
間違っても
小さいお嬢ちゃんと一緒に観ちゃいけませんよ


もちろんバレエのシーンはふんだんにあるので、見応えあります。

 詳しいあらすじは控えますが、
ネタバレになり得るキーワードを含むのでご注意を。


 

ヒロインのクレア・ロビンス役を演じるサラ・ヘイは、アメリカのバレエ団を経て
いまはドイツ、ドレスデンのバレエ団で踊ってる現役ソリスト。
1000人以上をオーディションしてもクレア役が決まらず、
その後、振付家の要求で何人かのバレエシーンのビデオを取り寄せ、
最終的にサラ・ヘイに決まったといいます。

もちろんきれいな人だし踊りも上手いけど
それ以上に制作側が求めてたのは、官能的なボディのダンサーだったんじゃないかと、
勘繰りたくなるようなシーンが満載。

基本的なお話は、クレアというヒロインがピッツバーグの実家を飛び出し、
NYのアメリカンバレエ・カンパニー(ABC)のオーディションを受けて合格、
舞台監督のポールがその才能を見抜いて新作の主役に抜擢。
当然のことながら、他のダンサーからは嫉妬と羨望の的に。
それまで不動のプリマだったダンサーは若い新人が現れたことで焦り、
クスリに依存して故障を隠しながら女王の座を必死で守ろうとする。

というようなブラックスワンにも似た王道の根性ものストーリーなんだけど、
このドラマはそれに付随したストーリーがかなりの見物。

まず、このクレアの実家には何やら深い問題があるようだと仄めかされる。
母は(たしか)見たことないと言ってたから、父親1人の手で育てられたんだと思うけど、
アフガニスタンの戦地帰りの兄ブライアンがクレアに性的虐待をしてたように描かれている。
なぜなら、家を飛び出したクレアに「どこにいるんだ?」と電話しながら自慰をする兄。
これはどうみても異常や!

妹の行き先がバレエ団関係だと踏んだ兄はNYへ行き、
バレエ団に片っ端から電話して「クレア・ロビンスは在籍してないか?」と尋ね、
住所を突き止めてアパートに押しかける。
 
 

ところが妹が留守だったので、ルームメイトの誘惑にのっていきなりヤッてしまう。
最中に帰ってきたクレアは激怒。
「なんでここにいるのよ!出てって!帰って!」と罵倒する――。

だから当然、クレアはこのビョーキの虐待兄から逃げてきたと思ったのですが、
話が進むうち、どうやらそうではないらしいとわかってくる……。

クレアこそ、かなり心が壊れてるというか。
手の平に爪を突き刺したり、ヘアピンを頭頂部に刺したりして流血、
自傷行為っていうんですか?なんか、おかしいぞ、この人。

触れられると過剰反応をしめすクレアのことを、
バレエ団の仲間は「処女に決まってる」と陰口叩くのだが、
友達に誘われて行ったストリップクラブで、取りつかれたように舞台に上がり、
服を脱ぎながら踊りだすクレア。

この人、いったいどんな過去を抱えてるんだろうと
見てるほうは興味津々になってくるのですが、
じつは冒頭のオーディションで質問された二年間のブランク、
「家庭の事情で」とクレアは答えてたけど、
この期間に子供を産んだらしいことがわかってくる。
しかも妊娠させたのは――

虐待ではなく近親相姦だったのか?と視聴者はすごく気になってきます。
そしてその結末は……

もちろん、ドラマとして大げさにデフォルメしてるにしても、
「こういうことは100パーセント現実に起きている」とサラ・ヘイがインタビューで答えてるとおり、
バレエって美しいステージの裏側にいろんなドロドロがあるんだな~と
そんな部分を垣間見た気がしました。


ところで、ストーリーとは別に個人的にショッキングだったのが、
ベン・ダニエルズ演じる舞台監督でありバレエ団の主催者であるポールの役柄。
現れた瞬間、その身のこなしから、ゲイだな!ってわかります(笑)
かつて花形ダンサーだった彼は気まぐれでひどく衝動的。
気分しだいで突然ダンサーをクビにしたり、
自分を拒絶した男性ダンサーを主役から外したり。

 


おまけにですね、うぶすぎるクレアの前でお〇ん〇んぶらぶらでショック療法。
ああ~あのスティール検事のイメージが~
余談ですが、L&O:UKで部下の検事アリーシャ役だったフリーマ・アジェマンも
Sense8でレズビアン役で大胆ヌード披露してるんですよね~。
英俳優、いさぎよいわ。

 
 
話が大幅にそれました。


最後まで観た感想なのですが、
正直、いろいろと理解できないところがありました。
このミニシリーズはどうやら第1シーズンで完結。
続きはないそうなんだけど、本当に最初からそのつもりの脚本だったのかな~?
という疑問の残る伏線もありました。

ストリップクラブのオーナーであるロシアマフィアの人、
少女の人身売買やってるっぽい場面あったから続きがあるのかと思ったら、
あれはあれで終わりか。

そして愛されキャラのホームレス、ロミオ。
彼はおうち妖精のような存在だったから、あの結末はずいぶん唐突だったな。。。

プリマだったキーラも、ずいぶんあっさり去っていったものだ。

一番解せなかったのが、やっぱりクレアと兄の関係だな~。
最初、あれだけ執拗にクレアを追ってきた兄なのに、
追い返されたあとはすごく消極的になっちゃった。
長距離バスの隣にすわったおしゃべりな老人をぶちのめすぐらい残忍な奴かと思いきや
父親に罵詈雑言を浴びせられても、文句も言わずに介護する生活。
そしてクレアは、最初、ヒステリックに兄を追い返したのに、
何かあるたびに電話して、優しい言葉をかけたりする。
おまけに感謝祭に実家に帰ったとき、みずから兄のベッドに入っていったりして――。

こんなふうに私が疑問符だらけになるのは、
この作品の脚本が映画に近いからだと思います。
観た人の想像にお任せします的な。
ほんと、ちょっと長い映画を観終わったような感覚あります。

観る人によって好き嫌いはあると思うけど、
いろんな意味で観て損はない作品だと思いますよ。



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