短期間で業績を伸ばす、それは情報格差を埋めることにあります。
”蛸壺”を壊す=”情報のオープン化(共有)”
つまり、情報をオープンにすることで、課題や問題点の共有化をはかります。
すると、共有した人々の間で危機感が芽生えます。
例えば、競合先の営業情報。
営業以外の部門の人は、知る機会も関心もありません。
もし、製造部門の人が、情報をキャッチすれば製品の改良に役立ちます。
また、部門別の業績。
幹部を除き、全従業員が知る機会も関心もありません。
もし、他の部門の業績を知れば給与が安い理由を知り、どうすれば高められるか真剣に考えるようになります。
つまり、断片的な情報だけを共有すると不満だけが募り”蛸壺化”は進展していきます。
”蛸壺”を壊すには、この逆をやればいいのです。
ところが、多くの経営者は経営情報の開示には消極的です。
また、部門長は自分の部門の成績を開示されることを嫌います。
私は、これまで競合企業の経営・営業情報を手段を問わず集めて、全従業員に開示しています。
もちろん、自社の経営情報、役員の給料もオープンにしています。
情報開示にはタブーはありません。
(官僚的な発想しかできない人は、これを企業情報漏洩といいます。)
すると、従業員は客観的なデータの前に危機感を共有しはじめます。
成績の悪い部門は必死になって行動を起こします。
ところが、ここに必ず抵抗する者が現れます。
それは、”個人の思い(自己保身)”に立脚した人たちです。
そこで、事前に状況を発信する前に必ずすり合わせを行います。
状況発信の難しさは、よい状態なら誰もが発信しやすいですが、悪い状態だとできないという性質があります。
これは、発信の中身が”個人の思い”に立脚するためです。
つまり、状況を発信するには、発信の中身が周りの想いと同じと確信できるものでなければなりません。
ただ、悪い状態への状況発信は、従業員の活力低下を招くだけです。
そこで、現実方針の出せそうな人(みんなのことを考えてくれる人、相手のやる気をあげるのが上手い人)を巻き込み、その人とはじめに情報を共有します。
そうすることで、周りの想いを汲み取ることができる(フォロワー)ので、発信が上手くいきます。
このように、すり合わせの上で発信すると、中身が厳しい指摘になっても、従業員にやる気を起こさせる発信となります。
つまり、指摘された当事者は、必ず改善に向う努力をはじめます。
前大阪府の橋本知事は、このようなすり合わせもなく、職員の前で
「職員は破産会社の従業員です」
といったので物議をかもし出しました。
次に状況発信とあわせて、状況が改善されればどうなるかという期待発信をしなければなりません。
具体的には、改善されれば待遇がよくなることを示します。
さらに、変化の兆しが見えたら、行動に対する結果をすぐさま評価して発信します。
「すごいな」
「よくやった」
と大勢の従業員が集まる場で褒める(評価する)ことです。
”蛸壺化”を回避する・壊す術は、「状況発信」「期待発信」「評価発信」にあります。
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