ポエム

「雪別」

京(みやこ)埋める白い絨毯
升目と あなた消した

夜の足跡は あなたの帰り想い
鼓動は早鐘 足早になる

けど ふたつめの曲がり角
逆へと途切れた

もっと もっと
ずっと抱き合いたかった
溢れる熱 深雪すら融かすように
………まだ燻ってる




あなた隠す光の洪水
もう此処を 忘れたの?

あなた愛す自分しか見えなくて
残り香の変化にも 気付かなかった

何故 此処を捨てなかった?
自分さえもう理解らない
なごり雪肩に乗せ 立ち尽くしてた

残雪が消え去っても この胸の棘は消えない
けど あの日の弱さは 解け始めてる気がする
移ろう季節 この身も連れてって

もっと ずっと
あなた離したくない
白い記憶 手放しても構わない
夢の中に 置き去りにして行かないで
あなたがいる現実に触れていたい

もっと もっと
熱く抱き締めたいよ
あなたに積もる痛み
この腕 必ず融かすから




止まない雪は 未練の雪

雪の深さは 胸の秤

あなたのもとに そばに いくよ

惜別の雪 溶ける頃に

 

 

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