ポエム

「ある夏の日」

 

朝日が昇る前の 薄明かりに
煌めく一粒一粒の真珠を揺らし
寝起きの 火照った頬を撫でる
涼風は 夏の想いでを運んだ

パソコンの そばに置いてある
汗かいたグラスを 口元に運ぶと
溶けかけた氷が 涼音を響かせ
喉の渇きと 思い出を潤した


蝉の目覚ましで 一日が始まり
ヒグラシの子守歌は 夕日誘い
蚊取り線香の 煙が漂う部屋で
瑞々しい赤い実を 頬張る

幼き頃の思い出を 駆け足で
暑さの記憶と結びつければ
輝く笑顔で息切らし 駆け回り
木陰で 涼しい風を感じた


いつもと同じ 暑い夏が始まり
いつもと違う 夏を感じて
瞼の中にある記憶に 飛び込み
思い出を 探す自分がいた

 

 

 

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