【学童クラブ 補助金返還】
昨日教育福祉常任委員会(教育福祉分科会)が開かれました。
福祉部への質問から、こども育成部へ。
こども育成部の決算審査の中で質疑が集中したのが、学童クラブへの補助金交付決定の取り消しについてです。
本日の神奈川新聞でも記事になりましたが、概要を述べます。
市内で個人経営されているりんご学童クラブという放課後児童クラブ(学童)が、平成28年度放課後児童健全育成事業補助金の交付申請をし、補助金が交付されました。
しかし平成29年4月に入ってすぐに関係者から市役所へと連絡があり、「昨年度の実績報告は、実際の運営とは異なっている」、とのことで市が調査に入りました。
その結果条例に定める職員配置基準及び、要綱に定めるクラブ児童数を満たしていないことが確認されたため、補助金全額の返還となりました。
額にして712万3千円。
当該学童クラブは在籍児童がいること、代表者の認識不足が招いたことであり、補助金の返還に誠意を見せていること、運営上の不備の是正がなされたこと等を理由に平成29年度は補助金の交付を受け、運営を続けています。
委員会内で出た意見や質疑をあげます。
・対応が甘いのではないか。介護事業所であれば、介護保険法等で指定の取り消し等処分が定められているが、学童にはないのか。
・誠意を見せているから、返金のみでおとがめなし、という判断ではだめなのでは。きちんと要綱等に定めるべきでは。
・全学童クラブをもう一度監査しなおすべきでは。
・きちんと要綱を守ってやっているところとの不公平感が出ないようにしなければならない・・・
などなど。
まだ金曜日に引き続き委員会がありそこでも更に質疑が交わされるかと思いますが、今の段階では、
・横須賀市は2年に一度の監査(学童を半分に分け、半分ずつ回っている)で、当該学童クラブは監査にあたっていない年であった。監査が入れば不正を見つけられた。
・補助金の交付要綱に欠格条項がないことに関しては、ペナルティを科すことの重さと、学童クラブがなくなってしまうことの重さのバランスを考え、今後検討していきたい。
・昨年監査にいなかった残り半分についても今年工夫しながらやっていく。
・監査や要綱含め、制度の見直しを検討する。
・他の学童クラブに対して緊急説明会を開く。
といったこども育成部からの答弁でした。
「悪気はなかった」から、「子どものための施設だから」、元は税金である補助金を、条件に満たしていないのに受け取っていいわけではありません。
きちんと条例や要綱に従って申請をし、正しく受給している他の学童クラブとの公平感にも影響します。
明日、さらに質疑が交わされると思います。今後のこども育成部の答弁、対応を注視したいと思います。