“芸術を生きる人たちの葛藤とその美しさ”
という言葉が真っ先に浮かぶ。
そんな、谷桃子バレエ団さんのYouTube。
バレエという芸術そのものの美しさと
そこに生きる人たちのありのままの人生の美しさ
ご覧になったこと、ありますか?
よかったらのぞいてみてくださいね。
YouTubeに登場するバレリーナは20代から30代の子が多くて、自分と同じくらいか、年が下の子が多い。
私も、クラシック音楽の世界でなんとか生きていきたいと、20代の間ずっと葛藤し続けてきたから、バイトをしながらなんとか頑張る姿にとても共感するし、気持ちがわかりすぎちゃうところもあって、胸がきゅっとなります。
バレエの世界はバレエの世界で、
決められた舞台の中で配役があり、みんなで一つの舞台を作り上げる、というところや、
そもそも肉体的なハンディによって、役のつき方やバレエ自体の向き不向きが決まってしまう、というところが、クラシック音楽やピアノよりもより厳しい条件に感じる面があります。
ですが、この現代の日本で、芸術を生きることの大変さは身をもって感じてきました。
そして、この回のYouTubeが、まさに、という想いを高部芸術監督が語っていらっしゃいます。
もちろん、私なんかとは立場も、長年携わってきた重みも違うのですけれど、多くの芸術に関わっているかた、そこに葛藤する人たちの言葉を代弁してくださっていると感じました。
芸術って、終わりがないんですよね。
時間があれば、あるだけ、そこに、費やしたいんです。
割り切れるものじゃないから、それを表現する、だから、芸術なんですよね。
だから、お金のこと、考える暇なんてこれっぽっちもないんです。
より良いものを、より人の心を打つようなものを
そういう、数字とかでは決められないなにかを
絶対的な技術と、そして感性というものに従って表現することを、
すべてを捧げてやっているんですよね。
多かれ少なかれ
芸術に携わった人に訪れる葛藤を
自分自身にも、周りの人たちにも、
音楽大学で働いていたときの学生さんたちの進路の悩みの中にも、感じてきました。
その葛藤の中から、どう選択し、どう生きるのか、
それ自体がその人の人生だし、
人生には自分だけの想いではできないこともたくさんあるのだけれど、
谷桃子バレエ団さんのYouTubeが
そんな多くの人の葛藤の
突破口の一つになるのでは、という思いと
新しい試みとともに道を切り拓く、
その先頭に立ってくださっている
高部芸術監督さんや谷桃子バレエ団のみなさんへ
尊敬と応援の意をこめて
ブログをかいてみました
Saori