【プロローグ】なぜ丹田なのか?悩み多きピアニストのいままで【ちょっと長い】 | ピアニスト五十嵐沙織のブログ

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[誰も教えてくれない、ピアノを弾くときの身体の使い方]
自身の身体の小ささや硬さの悩みからじぶんと向き合いつづけて生み出した、丹田を意識して身体を自由に、楽しく弾けるようになる方法などかいています。


身体が硬いのを自覚したのは幼稚園の時。

いろいろ弾けるようになったけど、曲が難しくなり、
腕が痛くなることが増えた小学生時代。

自主性がなく先生におんぶに抱っこで、高校受験に向けてピアノのレッスン時間が増え、肩こり持ちの中学生。

音楽高校に入学し、緊張の日々と腱鞘炎
ゆったりした音や響く大きな音が出ないわたしに、師匠の口癖は『太りなさい』でした。

大学のときにとうとう身体を酷使しすぎて(心そっちのけでがんばってがんばってがんばっていた。)
卒業試験で大失敗。ずっと学内演奏会に選抜され出演させてもらっていたのが、このときはじめて選ばれず、卒業演奏会に出られない経験をする。
このときがいちばん身体と心がばらばらでした。

それから、依存しっぱなしだった
師匠からの自立を志した研究科時代。

自分の音楽への探究のスタートは、
学生業がおわったあと。遅い遅いスタートでした。


ずっとずっと、師匠の期待に応えるべく
師匠の言う通り弾くことだけを優先してしまった自分。
身体は悲鳴をあげていました。
と同時に、もう心の声もか細く、注意深く聞いてあげないと、聞こえなくなっていました。


(わたしは、152センチの小柄な体格。この頃は、音量も、体格も、テクニックも、なにもかも足りない。足りない。足りない。そう思ってたな…)

素敵な鍼灸師の先生との出会いもあり、
少しずつ、身体をケアすることから身体と仲直りしていきました。
それでも、

どうしたら、
もっと身体は楽に、
もっと心と音のつながりを感じながら
弾けるのだろう?


いつもいつもその問いが自分の中にありました。


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[24歳から30歳、いままで。]


卒業後、フリーランスのピアニストとして活動を開始します。


師匠に依存しっぱなしだったわたしは、自分のことがわからない。自分のことそっちのけで頑張りつづけていたからです。
でもだからこそ、二十代の間は、色々な種類のお仕事をさせてもらいました。自分のカラーを見出せていなかったからこそ、なんでもやってみよう、と思っていました。
舞い込んでくるお仕事も、コンチェルトのソリストから、舞台やミュージカルの裏方のピアノまで、様々でした。


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いろいろな仕事を経験させてもらいながらも、
わたしの心にいつもあったこと。


もっと身体を楽に、演奏したい。


その思いに向かって、
早朝にアシュタンガヨガに週に3日、1時間半
筋力と柔軟性をつけようとがんばったり、
合気道や居合など、武道を経験させてもらったり、
呼吸のレッスンに行ってみたり、
したこともありました。


自分と向き合うことが上手になってくると、
自ずと問題点が見えてきました。
すこしずつ、すこしずつ、
ほんとうに、すこしずつ
演奏の時の身体の使い方を変えていきました。


肩に入ってた力が
腕に降りて、胸のあたりに、そしてお腹のあたりに…降りていきました。
じゅんぐりに問題と向き合っていきました。


それは24歳〜30歳の間、
くる日も、くる日も。です。



ある日ぷつっと、
自分の中で、ある一つの解がうまれ、
その疑問の日々が終わりを迎えました。

『丹田』

わたしを牛耳っていた
思考がしずかになって、
丹田が身体の主となり、
心と身体の結びつきという実感を
持てるようになりました。
わたしもまだまだ、いまも進化の途中です。
あ、こここうしよう、というアイディアに向かって、
いまも練習をし改善を重ねています。


それでも、自分の中で、
どこに立ち返れば、自分の中心に戻れるか。
それが体に染み付いたことが
すごく心強いことだと感じています。


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[このブログで伝えたいこと]

わたしがここでみなさんにお伝えしたいのは、
他者と競うためのものではありません。
人と競うことを前提にしてしまったら、
それぞれのユニークさが消えてしまいます。
そして、一つの基準のようなものにむかって、
自分をあてはめるのは、くるしい。




わたしが伝えたいのは、




“今あるあなたの身体を、最大限に生かして演奏すること、最大限に表現すること、その方法” です。


あなたのそのまんま、
そこからスタートするのです。
外に、自分に足りないものを求めるのではありません。
だから、正解はいつも、あなたの中にしかないのです。


演奏をするということは、たくさんの要素のつまった行いだと思います。
だからこそ、わたしのように身体的な悩みの一つでも解決して、外側にある正解を求めるのでなく、音楽のナカミに集中できるように。そんなお手伝いをしたい。


またそれは同時に、自分をより知っていくこと。
自分とのコネクションが強くつよくなっていって、
自分のことを信頼し、
演奏する音の実感がより濃いものになるでしょう。



それそれは、楽しい音楽の世界、
わたしは、いまようやく、そう、思うのです。



Saori.





昔の自分に教えてあげたかったこと。
これからどんどんみなさんにシェアしたいと思いますので、よろしければフォローしていってくださいね🥰

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