小説 FATHER☆前編14ー4 | ブログ小説

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「わたしたちは別れたのよ。」

 

「別れた女が死んでいようが、

 

 生きていようが関係ないじゃない。」と、

 

俺以上に、

 

強い口調で言ってきた。そうだ・・

 

俺たちは別れたのだ。

 

俺から別れを告げて。だから・・

 

真希《まき》が生きていようが、

 

死んでいようが、

 

俺に関係ないと強く言われても、

 

しかたがなく。

 

反論などしようがない。だけど・・

 

だったら何故?

 

娘の真希を俺に預けにきた。

 

それを言っていこうとしたが、

 

娘の真希を預けられたことに、

 

異論はない。

 

あの子がいたから、

 

ガンのほうも四年間。

 

再発せず。しても・・

 

四年前ほど悪くはなかったのだし。

 

そう思っていると真希が、

 

「真希ちゃんを、

 

 押しつけておきながら。」

 

「関係ないなんて言って、

 

 ごめんね。」と言ってきたので、

 

「べつに気にしてないからいいよ。」と、

 

返していった。そして・・

 

しばらく沈黙が続き。

 

「あの子は俺の子か。」

 

「別れてから妊娠に気づいたのか。」と、

 

娘の真希が俺の子か。

 

どうか訊いていこうとしたら、

 

真希のほうが先に口を開き。

 

「でも驚いたわ。」

 

「三年前に預けた子に、

 

 わたしの名前をつけて。」

 

「自分の子として育てていたなんて。」

 

「自分と同じ名前の真希ちゃんと、

 

 同じ年の息子がいるのも知らずに。」と、

 

驚くよなことを言ってきた・・