夫は付き合ってから今日まで、
いろんなところに連れて行ってくれた。
プーケット、ボラカイ、グアム、小浜島などなど。
どこもとても楽しく心地良く、良い思い出になっている。
でも夫から「またあそこ行く?」と言われると、
行きたいなとは思うけれど、
なんとなくはぐらかしてしまう自分がいる。
あの場所が嫌なわけではなく、
あの時がパーフェクトだったからだ。
天気もご飯も時間の流れ方も、
風も、砂の柔らかさも、街の人たちも。
あまりにパーフェクトだったので、
そのままの思い出で留めておきたい気持ちがある。
行ったらまたきっと楽しいのだろうけど、
また行った時に、
パーフェクトではない思い出で上書きされたらと思うと、躊躇してしまう。
でも夫と何度も行く場所が一つだけある。
義実家である。
義実家なので何度も行くのは当たり前ではあるのだけれど、
夫の実家、何度行ってもパーフェクトが毎回更新されていく。
何もしなくても出てくる美味しい朝ごはん、
美味しい昼ごはん、
美味しい夜ご飯、
広くて綺麗なお風呂、ふかふかで快適なベッド、優しい義両親に優しい義妹夫婦。
「あっ、お義母様、それは私が…!」
と動いたりせず、
完全にくつろいでしまっている。
完全に何もしていない。
パラダイスだ。
たいちゃん(息子、3歳)ができてからは、
たいちゃんのお世話も完璧にしてくださって、
「さおりん出かけてきていいよ」と言ってくださるので、
子どもができてからの義実家はますますパラダイスに。
先日、私の仕事の都合で一泊、
たいちゃんだけ預かってもらったのだけど、
たいちゃん、親のこと忘れてめっちゃ楽しんでた。全然泣いたりしなかった。
お庭の玉ねぎ収穫体験に、
おうちでやる回転寿司、
車で2時間かかる遊園地に連れて行ってくださるなどなど、
(売り出せる量の玉ねぎ…!)
たいちゃんが楽しく過ごせるよう、
この日の計画を前々からたくさん考えてくださっていたんだろうなと思うと、
義両親のあたたかさ、優しさに泣けてきた。
仕事忙しくてなかなか休み取れないのに、たいちゃんのためにたくさん休み取ってくださったお義父さん、
私たちが快適に過ごせるように細部まで心遣いしてくださって、美味しいパンまで焼いてくださるお義母さん、
毎回、絵本を図書館で借りてきてくれる義妹マオちゃん、マオちゃんも旦那さんのケイくんも仕事忙しいのに、たいちゃんと遊んでくれて……
毎回毎回、あまりに幸せで快適なので、義実家から帰る時はいつも寂しい。
帰りたがらないたいちゃんの機嫌を取るの大変だった。
そういえば今回、初めて夫がいなくて、
私とたいちゃんだけの帰省だったことに気づく。
全然違和感なかった。
たいちゃんと二人で長時間新幹線に乗れることもわかったし、
なんなら月1で行きたいけれど、
朝4時代に起きてノンストップで家事してたいちゃん見てくださるお義母さん、たぶん死んじゃう。
嫌われない回数、嫌われない日数を心がけながら、
何度行ってもパーフェクトが更新される場所がこの世にあることに感謝。