「ママ友」に対して、あまり良いイメージがありませんでした。


なんか派閥とかあるらしいし…
子どものために気を遣いながら付き合う感じになるのだろうし…
大変そう…


元々友達だった子が子どもを産んで
ママとしても友達にもなるのはもちろんあるし、それはとても楽しいけれど、


子どもきっかけから知り合うママ友って緊張しそう。。


と思う一方で、
ママ友ランチとかへの憧れもあったりして、
ママ友になってくれる人はいないか
児童館や公園でも目を光らせていたのでした。




そうしてママ友未遂みたいなことは何度かありました。



一人目は、モンゴル人のモンさん。

メルカリで買ったヒヨコのカタカタ↓を、
ジモティに無料で出した時、取りに来てくれたのがモンさんでした。




笑顔が素敵な方で、あのめちゃくちゃうるさいヒヨコのカタカタを引き取ってくれたことも有り難かった。



そんなモンさんを児童館でお見かけした時は、思わず声をかけてしまいました。

お子さんはたいちゃん(息子)よりも一学年年下で可愛い男の子。

モンさんは相変わらず素敵な優しい笑顔。

その後も近所のスーパーで偶然会ったりと運命を感じました。

でもモンさん日本語はまだそれほどわからずで、
私の方も語学力がなく、
会ったら会釈する程度で、
ママ友ランチレベルには至らず。




二人目は、小さな公園で会った溌剌(はつらつ)とした女性、溌子さん。

たいちゃんとすべり台で遊んでいるところに、溌子さんと小学生の息子さんもやってきて知り合いました。

これから息子さんの誕生日パーティーとのことで溌子さんは風船を2、3個持っており、
急いで帰らないといけないけど、じゃあすべり台ちょっとだけね、という感じでしばしご一緒することに。

とてもフレンドリーに話してくださる溌子さん。最後はLINE交換も求めてくださいました。


ついに…
ついに私にもママ友が……



と思いましたが、
私の中の何かが警鐘を鳴らしていました。


この慣れた距離感の詰め方……
溌子さんの家に人がよく集まるというエピソード……
この雰囲気……



…マ…ル…チ商法系の方だったら…どうしよう……


これまで何度もマルチ商法の勧誘を受けてきた私。
一人だと断れるけど、子どもと一緒に知り合ってしまったら、商品買ったり入会するの断れないのでは……。


いや、人を疑うのは良くない……
こんなに素敵な方なのに……


でも溌子さんが私と友達になるメリットって…
いや、メリットがあるから友達になるわけじゃないけど…
でも…そこまで話が盛り上がったわけじゃないし…
一度しか会ってないし……
初めて公園であって数分でここまで距離詰められるのって……もしかして……


いや…ほんとに普通にいい人かもしれない…

でも…マルチ商法の人恐怖症の私の中の何かが警鐘を鳴らしている……。
(後日、無農薬野菜を売りたい人ということが判明)




三人目は、大きな公園で会った華奢で若い女性、華奢子(きゃしゃこ)さん。


たいちゃんをベビーカーに乗せて公園を歩いていたら、4才くらいの男の子がついてきて、可愛いなと思いながら一緒に歩いていました。

男の子の後ろからついてくる、華奢子さんが言いました。
「もう。ゆうと、やめなよ。困ってるよ」


……困ってはないよ。可愛いなと思っているよ。


「困らせちゃうよ」とか「ご迷惑だよ」とかならわかるけど、「困ってるよ」はなんか違う。
感情決めつけられるのはなんか違う。


と思いながらも、
同じように育児に疲れていた華奢子さんと立ち話をすることに。

華奢子さんは話してみるとなかなか良い人。
何か売りつけてきそうな感じもありません。



これは…
私にもついにママ友が……


と、そこへそれぞれ愛犬を連れた15名ほどの団体さんがやってきました。

「こんにちはー」
と華奢子さんは団体さんに挨拶し、親しげに話しています。

毎日ここで顔を合わせているようで、
華奢子さんは

「ベス、トメちゃん、ポっくん……」


と、犬一匹一匹の名前を呼びながら楽しそうに撫でていきました。

その姿は犬たちのマリア様のように神々しかった。





すごい…。



私なんて人の名前も覚えられないのに、
こんなにたくさんの犬の名前完璧に覚えてるのすごすぎる……。


たまに
「老人と子どもと動物には好かれるんですけどね(笑)」
と自虐する人がいますが、
どの層にも動物にも好かれない私はとにかく羨ましいなと思います。

私を好いてくれる動物、しいて言うなら蚊?


華奢子さんは、
「あの子たちに会いたくて、いつもこの時間ここにいるので、良かったらまた会いましょう」

と言ってくれましたが、

犬たちの名前を全部覚えられる気がしなくて、そして覚えてないと飼い主の皆さまに失礼な気がしたので、

その時間には絶対に公園に行くまいと誓いました。









何度かのママ友未遂を経て、ママ友を作る難しさを実感していました。



一方たいちゃんには、
保育園で仲良しのお友達ができました。

保育園からの連絡帳に、
「今日はライくんと手をつないで公園に行きました」
「今日はライくんと電車のおもちゃで遊んでいました」
と、たびたび登場するライくん。

ある朝たいちゃんが、保育園についた途端、
「ライくーん」とライくんに走り寄って行ったので、おお、あれがライくんか、可愛いと思っていました。

ある日、お迎えの時間がライくんママと一緒になりました。

あ、綺麗な人。柔らかい雰囲気。ナチュラルビューティー大好き。

と思いました。

ライくんママは
「いつも連絡帳にたいちゃんの名前が出てくるから、どの子かなって思ってたんです」
と気さくに話してくれました。

なんだか会話のテンポが合う感じで、
息子同士の仲が良いという共通の話題もあるので
とても話しやすかった。

保護者会で再会した時は、
二人とも似た服装で、なんだか似たものを感じました。

自然にLINE交換し、休日に遊んだ時も、
なんだか居心地がいいし話しやすい。

たいちゃんとライくんも楽しそうだし、
とても良い感じ。

何回会っても良い感じで、
距離の縮まり方も自然。


ライくんママもそう思ってくれてることを祈りつつ。


子どもがいなくても友達になれそうな人しか
私はママ友になれないことを悟ったのでした。


ライくんと仲良くなってくれたたいちゃん、グッジョブありがとう。