私の出産を語るのに、

ミナちゃんの存在はとても重要なのでお話したいと思います。

 

ミナちゃんというのは弟の伴侶でありまして、

これがとてつもなく良い子なのです。

 

弟が初めてミナちゃんを家に連れてきた時から

大好きになりまして(ロクシタンのハンドクリームくれた)、

 

もし弟がミナちゃんと別れてしまったら

私立ち直れないなと思うほど。

 

可愛いし優しいし聡明だし面白いし仕事できるし料理上手だし、

弟が人生で成し遂げた一番偉大なことは、

ミナちゃんと結婚したことかもしれません。

 

弟は付き合ってから今日までずっとミナちゃんに首ったけです。

 

 

ある時弟とミナちゃんと三人でコンビニに行ったんですけれども、

その日ミナちゃんは美容室帰りだったんですね。

 

そしたら弟がニコニコしながら

ミナちゃんにこそこそッと、

「その髪可愛いよ」って耳打ちしてるんですね。

 

 

なんだこいつキモイな。

 

って思ったんですけれども、

仲が良いのはいいことです。

 

 

そんな弟夫婦も子どもが生まれるまでには

悲しみを乗り越えてきています。

 

 

ミナちゃんの妊娠の報告に親族一同が喜び、

ミナちゃんが母子手帳をもらってきた矢先に、

赤ちゃんはいなくなりました。

 

その時のミナちゃんの気持ちを考えると胸が潰れそうです。

 

そして二度目の妊娠の喜び。

 

しばらくして弟から、

「妊娠9週の壁を超えられませんでした」という

家族LINEへの報告がありました。

 

私は布団の中にいたんですけれども、

弟とミナちゃんを思い、

枕が濡れに濡れたのを覚えています。

 

そしてミナちゃん三度目の妊娠で、

それはそれは可愛い女の子を授かるんですけれども。

 

ミナちゃんが三度目の妊娠をした二カ月後に、

私の妊娠が判明しました。

 

なので妊娠中の情報やベビーグッズの情報などのほとんどは、

二カ月先輩のミナちゃんから教えてもらえてとても助かりました。

 

 

コロナ禍だったので、

人が多い東京で万一感染したら大変ということで、

ミナちゃんと私は田舎にある実家の一つ屋根の下に暮らしていまして、

実家は数カ月の間、助産院みたいな状態になっておりました。

 

ミナちゃんの陣痛が始まった時、

私もつられて破水したんじゃないかと思い、

病院に駆け込んだけど

破水じゃなくてひと安心という、迷惑なこともしでかしました。

 

 

ミナちゃんは病院に行った後に

緊急帝王切開で出産することになりまして、

出産後にミナちゃんが書いたレポートが壮絶だったので、

ここに記載したいと思います。

 

 

==

 

3時00分

突然先生登場。胎児の心拍に乱れがあるということで、陣痛の合間を縫って血液検査・エコー・内診・尿検査・胸部レントゲンを受ける。
夫に電話、先生から説明があるとのことで至急きてもらう。

よかった。。一人だと2分おきの陣痛中で冷静に聞けなかった。


エコー所見では血流異常などの問題は無さそうだけど、

一時危険レベルが5段階中(5は心拍停止)4まで上がったということもあり、今は2〜3レベルまで落ち着いているので安全な今のうちに帝王切開を勧められる。
 

陣痛2分間隔で意識朦朧の中、とりあえず赤ちゃんにとって一番安全な方法でお願いしますと言い、夫の判断もあって帝王切開に決定。
ふらふらの中陣痛の合間を縫って書類に拇印を押していく。

 

4時25分 

最後のトイレ。車椅子で手術室へ移動。この間も陣痛でちょくちょく死にそう。
けどエレベーター越しに夫がすごく不安な顔で宜しくお願いします、と頭を下げてる様子はよく覚えてる。

 

4時30分

手術開始。ここまできたらとにかく早く麻酔打ってくれと思う。
麻酔打つための姿勢(膝を抱えて丸くなる)がなかなから出来ない。
麻酔打ってから下半身が麻痺する感覚、と同時に陣痛全く無くなる。すごい。アイスノン当てられて、冷たいか冷たくないか微妙な箇所があり、申告。

麻酔医の間で、「俺ならこのままいくかな。まぁ慎重になるのもいいけどね。」と先輩らしき人が言ってるの聞こえる。「このままいくってこと…?え、こわい」と思いつつ朦朧として何もいえない。
麻酔の副作用で気持ち悪くなり、嘔吐。

お腹の方からなんだか焦げつく臭い。お腹が焼かれてる…!
死体焼却場の臭いを思い出す。なんだか色々とお腹いじられてる感覚。

 

5時30分

お腹押しますよ〜の掛け声の後、「ホンギャァアァア!」と怪獣のような声で赤ちゃん誕生。
この声なら大丈夫だわ…と安心して涙が出る。長かった…元気そうな子でよかった…ちょっとだいぶ思ってたより大きそうだけど……


赤ちゃん出てからは、もう自分だけの身体なんだと実感、もうどうにでもしてと思う。
赤ちゃんの手に触らせてもらう。冷たくて小さくて柔らかい。かわいい。かわいすぎる。赤ちゃん退場。

 

6時10分

そしてここまで徹夜できたこと&麻酔の効果により急激な睡魔に襲われる。
でもなんか赤ちゃん産まれてすぐしかも手術中に寝落ちするとかなんか恥ずかしくて耐えようとふんばる。。。眠い。どうしても眠い。
とウツラウツラしてた時、お腹に違和感。お腹、なんかヒリヒリしてきたけど?!これ麻酔切れかけてない?!
まだ縫い終わってないみたいだけどこのまま麻酔切れたらやばくない?!
と思う。頭上の麻酔医に伝えてアイスノン当ててもらうも、まだ冷たくないので効いてるだろうとの判断。
どうやら切り傷のせいじゃなく後陣痛が始まったみたい。

 

6時30分

手術終了。
屍状態で運ばれ、夫と面会。
自分が何を発したか覚えてないけど、夫の顔見れて、「本当にありがとう。」と言われて嬉しかった。終わったんだ、、と思った。

 

個室に運ばれ、ここから24時間の地獄が始まる。。
睡魔×後陣痛×麻酔が切れて腹の傷の痛みの三重苦で丸一日を過ごすのが本当に辛かった。

めちゃめちゃ眠いのに、寝落ちしそうになると痛みが襲ってきて眠れない。
いろんな種類の夢の冒頭を見ては、途中で食べ物とかが出てきてお腹のことを思い出し、痛みに襲われて目が覚める、という不思議なループの繰り返し。

仰向けで1センチも身体を動かせない。明日の朝まであと何時間だろう…と思いつつも、携帯も時計も荷物の中で取れないので時間も分からず(取ってもらってもどうせ体動かせないので時計見れない)、院内のアナウンスと日光の感じでなんとなくの時間を予想して過ごす。

帝王切開当日、こんなに辛いなんて聞いてない。。

 

 

 

 

怖すぎ。

 

ミナちゃんほんとに大変だったね。。

お疲れさま。。

 

まあ私はソフロロジー出産で産むけど。

 

自然出産は産む前に陣痛が痛い、

帝王切開は産んだ後に傷口が痛い、

産む前も後も痛い緊急帝王切開だけは絶対避けたいわ。

無理だわ。ミナちゃんほんとお気の毒様。

 

 

と思ってたら、

ミナちゃんのレポートを追体験することになる私の出産の話を次回から書きますね。