読書日記 風に舞い上がるビニールシート | *club happiness* 仙台の写真家 PhotoWin 福田沙織のブログ

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今日もブログを読んでくれてありがとうございます。

 

花粉症が思いのほかつらかった3月・・・・・も、終わり。

明日から4月ですね。

一年の1/4がもう終わり!!早っ!

 

うかうかしてたら読書日記がたまりまくってしまったので

はりきってアップします^^;

 

 

読書日記 4

森 絵都 「風に舞うビニールシート」  文春文庫

読了日  2021/3/6

 

 

この文庫版は、

器を探して

犬の散歩

守護神

鐘の音

ジェネレーションX

風に舞いあがるビニールシート

この6篇が収録されていて、

どれも、味わい深い物語。

6色の違う色の鉛筆がきれいに並んでいる感じがした。

 

 

森絵都さんの本は初めて。

初めての作家さんとの出会いはドキドキするけど、なんというか言葉のチョイスとか文章の流れ方がとても好きで初めからストンと入ってくる感じで一発で好きになったよ。←なんだかエラソーな言い回しだなww

 

 

表題作は、主人公が国際結婚して消耗していく様子がとてもヒリヒリしているんだけど、なんというか・・・・自分の中の一番大切にしたいものを選びとっていく過程に共感できる。

(いや、別に私も国際結婚して悩んでるわけじゃないんだけどさ^^;)

そしてラストは、今このコロナ禍ではうらやましいような描かれ方で、そして日本人ならきっと誰もが経験したことのある場面として描かれていて、リアリティーをもって頭に浮かんできて思わずふふふっと笑ってしまった。

とても幸せな読後感。

 

 

6篇の中で好きだったのは・・・・・うーむ、悩むなぁ。

しいてあげるなら、「ジェネレーションX」  「犬の散歩」かな。

「ジェネレーションX」は、ちょっとちょっと、この話ってどこにむかってるんだい??はぁ??って思いながらも、最後は「ちょっと、ウケるんですけどナニコレ!」とうれしくなっちゃう。

世代間ギャップが、なんだか楽しく終結しちゃう話。

 

「犬の散歩」は、単純に自分の家(実家)にいるモコちゃんが保護犬だから、妙に親近感をもって読んじゃって、そして犬をかわいがる気持ちに「うんうん、そうだそうだ、そうだよ」となんだかご近所さんの物語をのぞいているような気持になった。

 

 

6篇に共通しているのは、大切なものを守る清々しさ。

人の意見や毎日メディアで野放図に流される情報に惑わされそうになるけど、

自分の中の良心や価値観って、見えなくなると苦しい。

その見えなくなったものをちゃんと見つけて選択することの清々しさが、なんだかいいなーと思わせてくれる1冊でした。

 

 

 

God bless you!