私の知るバス会社。 | 藤井沙央理オフィシャルブログ「SAO-RHYTHM」Powered by Ameba

私の知るバス会社。



いいのかなぁ。

書いていいのかなぁ。

とちょっと思ったりしながらも・・・





以前(何年も前ですが)、

父が亡くなったということだけを

ご報告させて頂き、

詳細は触れませんでしたが、

私の父はバスの運転手をしていました。





近距離の送迎及び

中・長距離の観光バスの運転をしていました。





死因は脳幹出血で、

バスの中で倒れ、4時間後に亡くなりました。





お客様を迎えに行くため、

バス会社の事務所を出たのに、

なかなかバスが出発しないのを不審に思い、

様子を見に行ったら倒れていたそうです。





幸いだったのは、

お客様を乗せての運転中ではなかったことです。





乗せていなくても、

出発していたら、事故になっていましたし、

出発前だったので、大事に至らずに済みました。





その時は、もちろん非常に悲しかったけれども、

父は他人に迷惑をかけることを何よりも嫌っていたし、

ピンピンコロリで逝きたいと生前言っていたので、

その通りに逝けてよかったとも。





仕事中に倒れたこともあり、

葬儀には会社の方達がたくさん来てくださり、

大変ありがたかったのですが、

その時の社長の態度がどうも気になったのです。





その後、父が出勤時に使用していた、

会社に停めたままの車と私物の回収に行ったのですが、

その時に母が言いました。





お父さんがいつも持っていた手帳がない、と。





死亡時の服に入ってなかったから、

車に置いてるのかと思ったけれど、

どうしてないのだろう、と。





バスになかったか会社にも確認しましたが、

ないとの回答。





相変わらず、なんだか気になる

社長の態度・言動。

嫌な感じ。





でもそういう人なんだろうなと思い、

挨拶を済ませ、その時は終了しました。





そして、死亡したので、生命保険やら、

なんやかんやといろいろと手続きが必要ですから、

そういった業務をしている時にふと思ったのです。





そういえば、仕事中だったから

労災とかないのかなーって。





労災のことはよくわからなかったけど、

保険の一種でしょ?

父急死だし、母の生活もあるから、

もらえるものはもらっといた方がいいよね?

軽く調べたら、葬祭給付金くらいは出るみたいだから、

一応確認だけしてみよう!





というわけで、

労災の仕組みや手続きは全くわからなかったので、

労働基準監督署に問い合わせてみたら、

こういう書類を会社にもらって申請してください、と。





なので、会社に書類くださいって電話したら、

キレられました・・・

「なんで労基署なんかに電話するんだ!!!

恩を仇で返す気か!!!」





私、キョトンです。

だって、行政のことで

わからないことがあったら区役所に聞くし、

税金だったら税務署に聞くし、

保険も申請しないとおりないし、

それと同じ感覚で聞いただけなのに

そんなに悪いことしました・・・?





そこで思いました。

社長の態度の違和感はこれなのか?

労基にやましいことがあるのか?と。





母の話しを聞く限り、

長距離でも父一人で行っていたようで、

休みもほとんどなく、

スケジュールが書き込まれた手帳も出てきません。





労基署への問い合わせであれだけ怒るのですから、

問題があるのなら、

他の人の為にも是正していただかなければなりません。

ニュースで見る長距離バスの事故では

労基に基づいていないことが多いようですから。





私は「労災請求マニュアル」なる本を熟読し、

様々な労災に関する法規・判例・対象なども調べました。





葬祭給付金の申請くらいなら、

普通に書類くれるはずなのに、

あんなに怒るなんて・・・

該当項目をみると、

もしかしたら過労死でイケるのかもしれない。





過労死だなんて思っていなかったけれど、

それを恐れているのなら、

尚更是正していただかなければ。





母は、嫌な思いをしたし、

お金なんかいらないし、

めんどくさいからいいと言いましたが、

私の正義ですので、私が全てやると申しました。





労基署へも何度となく足を運び、

会社の最初の対応がひどかったこともあり、

会社への書類請求も配達証明で行いました。





電話はキレられ、会社に呼び出されキレられ、

今後は社労士が対応すると言われましたが、

社労士さんからの連絡は一度もなく、

社労士さんの連絡先も教えてもらえず、

22、3の小娘は完全に舐められていました。





嫌な思いは多大にしましたが、

キレられる度に自信を深めました。

だって、問題がなければ、

普通に対応してくださったでしょうから。





私もまさかこんなことになるだなんて、

思いもしていませんでした。





一通り通知的なことをした後、

1年以上待ちましたが、なんの連絡もなく、

申請時効までも半年になってしまったので、

配達証明などとともに改めて労基署に持ち込み

相談したところ、

労基署から請求してくれることになり、

その後はおまかせしました。





結果、半年後くらいに過労死認定を受けました。





散々罵倒されましたが、

結果を受け、やっておいてよかったと

思っています。





最初は単に

業務中に死亡したというだけの労災のつもりだったのに、

過労死認定されたということは、

業務実態に問題があったということを示しているのですから。





あちらに問題があったのに、

こんなにも罵られたと精神的苦痛で

慰謝料請求もするかも検討しましたが、

(もうこの辺は少しでも会社にダメージを

与えたいという気持ちになってますが・・・笑)

その気力はさすがに残しておりませんでした。





過労死認定までの経緯やその後は知りませんが、

私の父が過労死認定を受けたことで、

業務実態が少しでも是正されていたらいいなと

思っています。





最近も長距離バスでの事故があったので、

大変悲しい気持ちになり、

書いてみようと思いました。





経営していく中では、

仕方なく・・・ということも、

あったりはするのだろうけど、

それでも、事故があってからでは遅いので、

大事にならない為にも、

コンプライアンスの強化を図ってほしいと思います。





以上、小娘がちょっと会社とやりあった話しでした。

おかげで労災には詳しいですよぼー