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”バスを待ちながら”

友人から送ってもらったDVDに中の一枚でした。

題名も知りませんでした。

期待値が高かったわけでもありません。

でも、今は大好きなお話のひとつになりました。

私の心がほっこりシリーズの一枚になりました。

”バスを待ちながら(Lista de espera)”

2000年に撮影された作品です。

物語の舞台は私もいつか訪れたい国のひとつでもある、キューバ。

バス停でなかなか来ないバスを待つ人々の物語。

何日か経ちバスが来ても空席は1席だけだったり。

日本では考えられない状況が繰り広げられます。

それでも、みんなは陽気でポジティブ。

作品を彩る色たちも、その登場人物と同じように明るい色ばかり。

物語を観ている最中、笑いながら

「これがキューバ流ってこと?」

と何度も思いました。

キューバ作品初体験の私。

すべてが初めての感覚でした。


そもそも、キューバで映画が作られていることすら知らなかった。

(すみません!!)

しかも、私の中のキューバと言えば・・・

革命家のチェ・ゲバラと野球が強いのイメージ・・・。

この映画がすごく好きだったから色々と検索してみたんだけど、映画に力を入れている国みたいです。

検索して発見した”苺とチョコレート”という作品を次は観てみたいなぁ。

出会えてよかったなぁ、この作品。

DVD屋さんをプラプラしてるだけだったら手に取らなかったかも。

出会う作品ってなんか今の自分にリンクている気がします。

本も映画、絵や訪れる土地、景色。

きっと、自然に出会うようになっているのかな?

その時の自分に必要なもの。

自分の感性を磨いてくれたり刺激するものに。

この作品もそうでした。



久々に聞いたスペイン語。

それで思い出したことがあります。

語学学校で仲が良かったアンジェラのこと。

彼女はキューバではないけれど、同じスペイン語を話すコロンビア出身。

艶々の黒髪を持ち、サルサダンスが上手な真面目な子。

彼女と会話すとき、私はいつも辞書を片手に持っていた。

アンジェラの使う単語は私にはすごく難しかったんだ。

なぜなら彼女はいつも社会問題について話しているような子だったから。

いつも自分の国の話をしてくれたアンジェラ。

国のこと、家族の話もしてくれた。

とにかく毎日たくさんのことを話しました。

コロンビアには行ったことは無いけれど、身近に感じさせてくれたのは

彼女がいつも真剣に彼女自身の話してくれたから。

中には耳をふさぎたくなるような辛い話もありました。

平和な日本で生まれ育った私には想像もつかない状況。

家から少し離れた場所は地元の人ですら立ち入ることができない危険区域。

「他の国で暮らしたいと思わないの??」

私は一度聞いてみたことがあります。

「あるよ。だから今、ここにいるんだよ」

でも、彼女は国に戻り、国のために働き、幼い子供たちを助けたい。

そう語っていました。

色んな人と話したい。だから英語が必要だ、と。

実際、国ではボランティアの看護師さんをしていたそうです。

アンジェラはいつも笑顔が本当に素敵だったこと覚えています。

そして言ってた通り、自分の国に戻り生活をしています。

きっと今日も笑っていると思います。辛いことがあっても。

この映画に出てくる人たちも一緒。

でも、困難な状況も笑いに変えてしまう人たちです。

どんなにつらい状況でも笑ってしまおう。

そういう感覚。

うん、そうだよね。大事なことです。

なんか、ひまわりのような映画でした。

少し話がそれてしまいスミマセン。

たくさんのことを想った作品でした。

発見したらぜひ、観てみてみてください。

読んでくれてありがとうございました。


素敵なクリスマスをお過ごしください。



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