前回、病理結果診察の続き。


「病理結果を踏まえた上で今後の治療だけど、ぱん田さんは、パクリタキセルでアレルギーを起こして中止してるよね。でも、タキサン系抗がん剤はトリプルネガティブには必要。パクリタキセルでアレルギーを起こした人がドセタキセルをしてもアレルギー反応が出ない人もいてる。逆にドセタキセルがダメでもパクリタキセルが大丈夫の人もいてるし」


「パクリタキセルはアルコールでしか溶解出来ないけど、ドセタキセルはアルコール入ってるんですか?」


「どっちやったかな?アルコールを抜くことは出来たと思う。アルコールに弱いの?」


「アルコールは機会摂取しかしてなくて、コロナが流行ってからは飲んでないので」


「ドセタキセル+シクロホスファミドを3週毎、4回の予定。それが終わってから放射線療法。その後に内服の抗がん剤(カペシタビン)。カペシタビンは、2週内服して1週休薬。これを6〜8コースするよ」


「このカペシタビンって、手術出来ない人とか再発乳がんの人に使うお薬ですよね?」


「そうそう」


「へ!?どうやっていくの?」


「闇やんグラサン


滝汗


「抗がん剤が効いて、がんが全て消える状態を完全奏効と言うけど、ぱん田さんは非完全奏効。海外のガイドラインでは、非完全奏効に対して使うお薬。日本のガイドラインにはないけど」


「キイトルーダはどのタイミングでします?」


「あっ!忘れてたびっくり


「放射線療法と一緒に出来ると思うけど、そこはちょっと考えさせて」


今後の治療方針

1.抗がん剤治療

 ドセタキセル+シクロホスファミド 3週毎×4回

2.放射線療法

3.キイトルーダ×9回

4.内服の抗がん剤

 カペシタビン 2週内服、1週休薬を6〜8コース


「あ、そうそう。ドセタキセル打った後、次の日白血球を上げる注射ジーラスタを打ちに来てもらわないといけない。お腹に針を刺して時間になったら薬を入れてくれるってのもあるけど。針と言ってもプラスチックの針」


「ボディポットはネットで見て、こんなんあるんやと思ってました。これってお風呂は無理ですよね?」


「入浴は無理。シャワーやったらいける」


「ジーラスタって皮下注ですよね?ペン型の注射やったら良かったのに」


「インシュリンの自己注射みたいなのは無いねん。でも使ってる人からは評判やで。しんどい中、病院に来なくて良いし、不具合も無いから。おばあちゃんなんかは、『わて、こんなん針刺すの恐ろしい。病院来ます来ます』て断られること多いけど。やる?」


「やってみたいと思ってました。仕事、お休み取らなくて良いし」


「この後、薬剤師さんから説明聞いてね。じゃあ、いつから抗がん剤始める?」


「早い方がいいです!」


「じゃあ来週から。曜日はいつでも良い?抗がん剤の人、水曜日が比較的少ないかな?」


「じゃあ水曜日で」


「体重変わってない?帰りに採血と体重測ってくれたら来週はすぐに抗がん剤打てるからね」


こうして診察は終わり、治療のフルコースが受けれると喜んだおねがい