わりとお金持ちのおばあさま方と会う機会があって、そのうちの一人からいただいた化粧水と美容液。頂いた、といってもプレゼントされたわけではない。捨てるのは惜しいから誰かもらってくれってことでもらったのだ。
お金持ちのおばさまが買った化粧品なので、安物ではないとは思っていた。ただ、つけ心地が私もあまり好きではなかったので、どうしたものかなー、でも使えるものは使っとこうと思って使い続けていたのだ。
すると数日後、顔の張りが違う!!ほうれい線は消え去り、顔全体に漂っていた老け顔感が完全に払しょくされていた。どう見ても二十代、絶対に二十代の顔。
ちょっと前にテレビショッピングでかなり放送されてた、顔全体にノリみたいなのを塗りたくってしわを伸ばして固定するみたいなアンチエイジング商品並みの効果だ。
すごい、整形してないのにすごい。
使うのをやめたら案の定、一日で元に戻った。たるんで、なんとなく下がったような顔。
化粧品に、バカみたいなお金をつぎ込む人の気持ちがようやくわかった。
いくら20代前半の顔を取り戻せるとはいえ、取り戻したところでなにかいいことがあるわけではないので、この化粧水がなくなったらそれで終わりだけれど、顔とか肌を売り物にしているような芸能人は、一度使ったら手放せないだろうなー、と思う。
美人だと言われていた人たちにとって、「劣化」は相当な恐怖だと思うし、モデルさんたちも40歳手前からの代謝の衰えからくる防ぎようもない「おばちゃん化」は耐えがたいことだろう。きっとお金も、飛び抜けて持っていればそんなこともないのかもしれないけど、成金のなり始めは金に対する執着心がすごいんじゃないかと思う。
若いころはその全部がほしかった。それこそ安室ちゃんになりたいと本気思ったし(←本気で無理なこともよくわかっていたけど)、金はともかく自分の社会的価値を高める何かがほしかった。
でもそんなものない方がいいんだと今は思う。
そういうものを手にしてしまうと、なくさないように必死にならないといけない。「昔はすごかったのにね」そう言われてしまうみじめさ。何かを持っているという自負があるからこそ、それがもうないんだと認めるのは、すごく困難なことだと思う。
特に美人でもなく、人目を引くようなスタイルでもなく、セレブでもない、いたって普通の私は、ほうれい線が出たところで、尻がデカくなったところで、あの人んちそんなにお金あるわけじゃないよね、と思われたところで、痛くもかゆくもないのだ。だって最初からそれ程でもないもの。そう思えることはなんと気楽なことか。これは歳をとってよかったと思えることの一つだ。
ま、この化粧水を参観日の一週間前から使うくらいの見栄は張らせてもらうけれど。でもそうやったところで、誰も気づかないんだろうな。
