リリーッス!サオリリスです。
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おととい、Bunkamuraザ・ミュージアム『ボッティチェリとルネサンス-フィレンツェの富と美-』展を観に行ってきた。フィレンツェのことを思い出した。行ったことないけど。
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平日午前中の美術館は、圧倒的高齢化社会。おばあちゃん家の匂いがして、文化村の美術館には初めて行ったのに、初めてな気がしなかった。そもそも渋谷にいる気もしなかった。
そういや、年寄りの匂いて全国万人共通だ。見た目も似ている。不思議。

サンドロボッティチェリは、

「ヴィーナスの誕生」
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「プリマヴェーラ」
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があまりにも有名なルネサンス期の画家。

ヴィーナスやプリマヴェーラに描かれている女性の肉づきや肌質がとても艶かしくって、これぞ芸術的エロスというイメージだけど、ボッティチェリ自身は意外にも女嫌いらしい。

嫌いではなく、単に苦手だったとも言われているけど、どちらにしろ、あまり女性との縁がなかった。だからこそ理想の女性像を描くことができたのかもしれない。

と、NHKの番組「日曜美術館」で言ってた。

番組では他に、「パラスとケンタウロス」という作品についても解説をしてた。パラスもケンタウロスも神話に出てくる神々で、パラスは知や純潔、ケンタウロスは力や欲の象徴とされる。
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この絵は、パラスがケンタウロスを押さえつけているので、知性ある清き者が肉欲や暴力に勝ることを表現しているわけだけど、注目すべきはパラスの服の模様だ。

3つの指輪の連なりは、ポッツェテリのパトロンであるメディチ家の紋章。つまりこの絵は、戦いでのメディチ家の勝利を描いているのである。

と、NHKの番組「日曜美術館」で言ってた。

私は良い美術の授業に恵まれなかったので、あまり熱心でもなかったし、詳しくもないけど、知識が入ると新たな視点が生まれるし、面白味が増していい。

番組の最後に、今回の『ボッティチェリとフィレンツェ展』についてのお知らせがあった。TVってうまい具合に出来ている。そしてまんまと本物を観に出かけたというわけだ。私って純粋。

ここで少し時間を戻すけど、私は最近ギリシャ神話の本を読んでいた。まだ全部読めてないけど。京都の本屋に勤める知人に連絡を取り、わざわざ教えてもらった本だ。これもボッティチェリの絵を観るためである。
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ボッティチェリの神話画をもっと楽しみたいと、熱心に本まで買って読んだ。「日曜美術館」で得た知識もある。時は来た。最高のコンディションを整え、私はついにボッティチェリを観に出かけた。

しかし!どこにも無いのだ!どこを探しても!

「ヴィーナスの誕生」も「プリマヴェーラ」も「パラスとケンタウロス」も!ないないない!

これは残念なことである。

だって「日曜美術館」で...やってたんだぜ...「日曜美術館」でやってたのに...ウソみたいだろ。
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もう偽物でもいいから観たい気分だった。それなりの大きさと額縁に入れてかけててくれたら本物と見分けもつかずに喜ぶのにと思った。

世の中には、無いことがあるのである。ーニーチェ(言ってない)

しかし、「受胎告知」は素晴らしかった。百合の花はマリア様の象徴。実際には夏に咲く花なので、この冬の絵に百合の花があるのはマリア様の愛とキリストの奇跡を表している。
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と、解説にあった。

この絵を観れただけで良かった。と思おう。