スニガのプレーはサッカー界以外でも注目の的。中でも、ブラジルの犯罪組織「首都第一コマンドPCC」は今回の事件に即座に反応した。「我々は非常に憤りを感じている。決して許すことのできない蛮行だ。彼がブラジルから帰ることはないだろう」とスニガへの報復を宣言。すでにスニガは厳戒態勢の中でコロンビアに帰国しているが、組織内では“賞金首”にかける動きも見られているという。
「首都第一――」は刑務所のサッカーチームから結成されたと言われ、現在の構成員は約6000人。服役囚14万人も関係しているという話もある。
主に麻薬密売などで資金を調達。時にはサッカー界で選手の起用や移籍にも口を出す。攻撃対象は広く、男女はおろか公人や一般人も関係なく、選挙の対立候補などの殺害事例も報告されている。ブラジルでは文句なしの“最凶集団”だ。
国外にいるスニガを狙うとなれば、コロンビアのマフィアとの抗争にも発展しかねない。コロンビアマフィアは近年勢力を弱めているが、1994年W杯米国大会でオウンゴールを記録して敗退の一因となったDFアンドレス・エスコバルを「オウンゴールをありがとう」の言葉とともに射殺したのは有名で、過激さではブラジルマフィアを上回る。再び活動が活性化すれば、一般市民を巻き込む危険性もある。
今回の件で、元ブラジル代表FWロナウド氏(37)は「非常に暴力的で認めがたいタックル。コロンビアの選手には、相手を傷付けようという意図があったことが見て取れる」とスニガを非難し、元イタリア代表DFファビオ・カンナバロ氏(40)も「実際に相手を負傷させようという意図があってのファウルだと思える」と同調。元世界的スター選手が故意のプレーだと断罪したが、愛国心にあふれるブラジルマフィアの怒りはそれをはるかにしのぐ。
ビデオメッセージで「僕の夢はまだ終わっていない。王者になる夢はチームメートがかなえてくれると確信している」と話したネイマールにとっても、まだまだ騒がしい毎日が続きそうだ。
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