万座温泉の中心地から少し外れたところ
というかめっちゃ外れたところにポツンと建つ湯の花旅館
もうね、周りは荒涼としてます
これは既に心細い

隣の松屋ホテルは長期休業中
これでは熊もいっぱい出るだろうな。熊笹ばかりだし
「ごめんください」

玄関を入ると、囲炉裏に熊の毛皮
「はいはい」出てきたのは若いご主人
立ち寄り湯をお願いし、お金を払う

廊下を進み、階段を下る

突き当たりに男女別の風呂の入り口がある
そして猿茸大明神と書かれた祠
キノコの神様だと?

なんとガン封じの湯
ありがたやありがたや




まずは内湯へ
ワーオ!エクセレント!!
隙間だらけの浴室の真ん中に、4人サイズの湯船
洗い場の床は既に傾いたり根板が腐れているのかボワンボワンの所もある。くたびれ加減は相当なものだが、それでも美しい

かけ湯をする、ワット!ワッチッチ!
これはベリベリ熱い湯、47度くらいか
これは本気で揉むぞ。バシャン!バシャン!

5分ほど格闘…
ゼエゼエはあはあ
飛び散る湯とほとばしる私の汗で浴室はびちょびちょだ
45度くらいになったところでエイッ!北信に伝わるあつ湯入浴法で風呂に飛び込む

揉みまくったせいで、強く白濁したお湯
足のあちこちがピリピリする
これは熱さではなく、日本有数、強酸性の湯が皮の薄いところを責めているのだ
口に含むとアルミの収斂味と、何より酸っぱい
歯が解けるんだろうな

ここの内湯は有名な猿の腰掛風呂
引かれた湯は、湯船に注がれる前に一旦猿の腰掛がたくさん入った溜桝に落とされ、猿の腰掛成分を含んで湯船に注がれる
しかし先人達がコメントしたように漢方的な匂いは嗅ぎ取れなかった
万座らしい、これ以上濃くなったら死んでしまいますぜ的な強烈な硫化水素臭

一旦湯から出る
体は既に真っ赤っか

股間をタオルで隠し、そのまま男湯から出て混浴の露天へ向かう。ご安心ください。客は私以外いません

露天風呂は現在湯を張っている最中
青白い美しい湯
さあ入りましょう

!!!!
あっつううう!!!
なんとまあこんな野趣溢れる露天風呂のへりでタコ踊りだ!!


内湯よりはるかに熱い、体感50度

よし、ここも揉みまくろう
あっ、加水用のホースも見つけた
ばしゃあん、ばしゃあん
色んなものを振り回しながら湯もみ
どうかな、チャポン
あばばばば!!熱い!!
またもやタコ踊り
最終的になんとか入ったものの、何度タコ踊りを決めただろう。もうスネは売り切れだ
帰り仕上げに沢渡温泉寄ろうと思っていたが、絶対無理

規模の大きなホテルが並ぶ万座温泉
豊国館と並んで今や希少な湯治宿となった湯の花旅館。湯は万座温泉でもここでしか入れない希少源泉のラジウム北光泉
頑張って営業を続けてほしいです

湯の花旅館
群馬県吾妻郡嬬恋村干俣 万座温泉2401
0279-97-3152
700円
10:00〜15:00(電話で確認するが吉)

ラジウム北光泉
酸性・含硫黄-マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩泉
(低張性・酸性・高温泉)
成分総計1.39735g/1kg
pH2.5
泉温76℃

主要成分(1kg中)
ナトリウム122mg
マグネシウムイオン106mg
鉄(Ⅱ)イオン1.65mg
マンガンイオン5.9mg
アルミニウムイオン5.5mg
硫酸イオン792mg
硫酸水素イオン8.58mg
遊離炭酸水素41.8mg
遊離硫酸4.9mg

県道466から一本入る。道はそれほど悪くない
駐車場らしきものはなく、荒地に10台くらい停められるか。冬場は雪のためもっと少ない台数しか停められない