業界研究 無料着付のビジネスモデル | 名古屋の三陽㈱ 『きものを通じて、いい会社へ』

名古屋の三陽㈱ 『きものを通じて、いい会社へ』

所在:愛知県名古屋市中区錦2丁目5-31 長者町相互ビル1F
電話:052-211-5821
営業時間:平日10時~17時30分、土曜10時~16時
定休日:日曜祝日、お盆、お正月。

周囲から「オシャレだね」と言われる着物をお値打ちに。

こんにちは。先日伺った、名古屋の有名ホテル。
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7月7日に予定している七夕会。

夕方に時間変更した為、会場を探し中。


下見させてもらった、宴会場のいい部屋は、

既に無料着付けの販売会(勉強会&パーティー)で押さえられてました。


同じ業界とはいえ、他社との交流はないので、

お客様伝いの評判でしか知らず、調べてみました。


春の講座は、4月に開講して、3ヶ月受講。

ちょうど7月が終了の勉強会&パーティーみたい。

高級ホテルの大宴会場を貸しきる資金力、

ますます興味湧いてきます。


(以下は、HPの決算短信より)

証券コード2499 日本和装ホールディングス(単位のM:百万円)


23年12月期 売上:6,538M 経常利益:328M 総資産:5,322M

22年12月期 売上:6,310M 経常利益:516M 総資産:4,966M


23年12月期の個別売上内訳 手数料:4,465M、加工料:1,392M、小物売上:112M


手数料売上で、44億円はスゴイですね。

着付け講座は無料なので、たぶん販売業者からのキックバック。


受講生の平均購入額は30~35万円らしく、

(株主総会の質問応答集より)

教室数、受講生数で計算すると、けっこう販売額に上乗せされているような。


あくまで、文化ビジネス創造企業??なので、

「教える」付加価値をつけた、キモノの販売仲介。


無料着付けやイベントを企画し、

販売委託業者に販売機会を提供する。


販売主体は、あくまで各業者であり、中立の立場で仲介し、

購入された着物の加工、納品。

(これが売上明細の加工代13億円)


個別売上原価 加工仕入:784M、小物仕入:62M

加工、小物の原価率は5~6割。


個別販売費及び一般管理費 広告宣伝費:1,151M、支払手数料:634M、給与手当:845M、支払講師料:447M、支払地代:795M他

やっぱり広告料(CM?)が11億円で飛びぬけてます。

給与を社員数で割り戻すと、平均年収6百万円。


正直、上手な仕組みを作った会社ですね。

販売業者と消費者の仲介。

中立な立場というのが難しそうですが、

無料で着付けを教えて、

キモノの世界へ入ってもらい、

販売店と結び付ける付加価値。


急速に洋装が普及し、自己の伝統文化を失いつつある日本では

求められている会社なのかも。


ただ、お客様がキモノの価値を理解してしまったら、

手数料が上乗せされてる商品を、買うだろうか?


きっと、日本和装もわかっていて、着付けを習わせたら、

次にショーやCMに出れる付加価値で「着る機会」を創出しているんでしょうね。


上場すると、投資家から資金調達ができる代わりに、

常に求められるリターン。


自分も株式投資をしているので、

色々考えてしまいます(-。-;)