構造・意識改革が必要なのはGMだけではない
米国の貿易赤字が2018年度で8787億ドル(98.4兆円)
中国が全体の半分を占める4192億ドル
日本は676億ドルで減少傾向
前年比10.4%増で過去最大
貿易収支はモノの輸入と輸出の差額
モノ作りは一国経済の基本
米国の製造業であるGM(ゼネラル・モータース)、GE(ゼネラル・エレクトリック)等は好調とはとても言えない
GMは世界最大級の会社であった
社員数50万人、3兆円のキャッシュを有する優良企業であった
在職中にも理解できないことがいくつもあった
退職後の2009年にチャプター11(連邦倒産法11条)の適用を受けて一時的に政府の管理下にあった
メアリー・バーラ CEOは「国際事業再編しEVと自動運転車への投資を最優先する」との声明を出した
それが間違っているとは言わない
優先順序とタイミングの問題
アジア事業縮小
タイ工場を中国長城汽車に売却し、撤退
豪州のホールデン販売中止
インド工場を長城汽車に売却し、生産部門撤退
日本他はキャデラック中心の輸出販売
GMジャパンも存在感が小さくなった
FUTURE(未来)は現在の延長線上にある
現在がしっかりとした基盤の上にあるべき
GMの2019年度の世界販売台数は771.8万台
GMの地域別販売台数
北米 43.6%
中国 40.0%
南米・欧州 8.8%
その他 7.6%
ヘドリック・スミス著の”誰がアメリカンドリームを奪ったのか?”
2015年の邦訳出版であるが、強く印象に残る
世界最大の小売業であるウオールマートは、中国深圳を基点に成長した
アメリカの最大手企業が中国での生産を急増させた
GM,GE,IBM,マイクロソフト、インテル等オールスターキャストのごとく
GMは中国に研究施設を20個所以上置いた
武漢を含め中国に15の生産拠点を持つ
新型肺炎の影響で一部は休止中
メアリー・バーラはEV(電気自動車)と自動運転を重要視するのは間違ってはいない
しかし、自動車がどういう形態になるかは誰も分からない
あらゆる可能性を視野において、世界の動向をどう先取りすることが重要
非常に難しいことではあるが、先ず日本に根を下ろすことだと思う
アメリカ市場ではトヨタが2番手にいるが、過去の経験から学んだように控えめ存在のように思える
アメリカの消費者がトヨタのカムリやSUVを求めているのは事実