就職して会社の総務に月々の天引き貯金を頼みました 当時はそんな風にしてお金を貯めることをスタートしたものです 給料から自分で別の口座へ預金しても そんなもん すぐに使ってしまうだろうが、、、ということで 会社に頼むのです 総務の担当の人はニコニコして引き受けてくれました 困ったら前借もできましたし便利なものでしたね

1年貯めて 株を買いました 当時はまだまだ 一般的ではなかった 株式投資です 何を買おうか 本を買って読むと各業種に代表的な企業が2社上場しているから 自分の良く知っている業種でそのうちの一つを買えとあります

水産だったら 日水とニチロ 電気なら 日立と東芝 鉄鋼なら新日鉄と住金、、、なるほどそうなっています こうやって安全確実に営業している代表会社を看板にして株式市場というものは資金を集めているのか、、、と思いました

私がよく知っている業種といえば自転車です やはり二社あった アラヤとシマノでその他の製造というカテゴリーに上場していました アラヤが200円くらいで シマノが300円くらいで 四季報を見るといつも地味なアップダウンをしています

当時は自転車工業は西高東低でメーカー問屋とも大阪に集中しておりました 価格は東日本は同じものが高く売られています サイスポ誌などみると 手書きの広告がびっしりあったものです 関西のサイクルショップがパーツを安く通信販売するのです

松下の幸之助さんも自転車屋の小僧からはじめられたそうで 沢山の工場があったわけです

アラヤのリムというのはどこのメーカーにもついていましたね 性能は全く問題はないのですが 外国製のリムには派手なステッカーがはってあるのに 地味な社名が細字で刻んであるので 皆物足りなく思っておりました シマノは釣り具のメーカーとしてすでに一流でしたが製品も派手なものが多く広告も多い 株価もアラヤは値動きが小さいがシマノは動きます 400円台を買って600円くらいで売ると利益がでます 最低単位は千株ですから 一年で数万円稼げたわけです

1.2度投資したことがありますが 他の業種の人気銘柄の値動きは遥かに大きいのですぐにそちらに目移りしていきました 気がつけばシマノは大化けに化けていて言葉もなかったですね 何もせずに 最初のころに買ったシマノをほったらかしておけば それでよかったわけですから、、、

それでも まあよかったのです 生き残ってここまでなんとかこれたのですから それほど 危険な世界がそこにありました 普通に仕事をして生活していくことだって本当に大変なことむつかしいことが多いのに そのうえ なけなしのお金でばくちのようなことをするのですから、、、これに気がつくまで20年以上かかりました 授業料を払ったわけです

昔の話ですがサイクルツーリングをしているとなんでそんなことしているんだとよく聞かれたものでした 車で行った方が速いとか疲れて腹が減るだろうとか 無駄で無意味な徒労としか普通の人には見えない ところが こちらはそういう人たちが 旅行に行っても何も見ていないし何も感じていないのを知っています 便利で簡単で利口になったつもりで楽なことをしようとする人ばかりですが そう人に人生は何も教えてくれないものです そんなことを少年のころから感じていながら又自分の人生を無駄にしていたのです 

欲というものは恐ろしいものですね 本当に。。。

 

街で見かけた 日産のフィガロ きれいに乗っているものですね1