テレビやラジオ三昧の日々の中で、あることに気が付きました。それは今、私が好んで見たり聴いたりしている番組の出演者の年齢が、60代後半であることが多いということ。代表的な方をまとめると、以下のようになります。

 

 

1949年生 (71) 松崎しげる

1951年生 (69) 三宅裕司、吉田照美

1952年生 (68) さだまさし、グッチ裕三

1953年生 (67) 山下達郎

1954年生 (66) 坂崎幸之助、古舘伊知郎、松任谷由実

1955年生 (65) 明石家さんま、所ジョージ、西城秀樹、郷ひろみ、竹内まりや

1956年生 (64) 野口五郎、桑田佳祐

 

 

60代後半というと、私より一回り程度年上ということになります。会社員だったら既に定年退職されているような年ですが、上記の方々はみんな現役バリバリです。ほとんどが、私が小学校低学年で歌謡曲を聞き始めた時のトップアイドルだったり、中学生になって深夜ラジオを聞き始めた時にDJをしたりしていたような人たち。私にとっては憧れの存在であったり、年の離れた兄貴のような存在であったりします。彼らのファッションやライフスタイルなどに大きな影響を受けていて、それがもう40年近く続いているわけです。長年に渡って、笑顔や感動を届けてくれる人たちは、本当に尊敬します。

 

 

そしてこのような60代後半の方々に多大な影響を与えた人を一人挙げるとすると、それは1937年生(83)の加山雄三さんということになるでしょう。彼に憧れてギターを始めた人はごまんといそうです。ただ、ここまでいくと、私の父親世代ということになってしまいます。

 

 

例えば政治家や経済人などでは、7080代でも現役の人がいるでしょう。でもそれを見てかっこいいとか、憧れたりすることは、まずありません。スポーツ選手の場合だと、現役時代と比べてしまって、返って衰えを感じてしまうこともあるでしょう。その点で言うと、音楽を生業とする人たちは、年をとっても若々しくてカッコイイ人が多いです。

 

 

一回り程度の年の差というのは、適度に親近感が得られて、適度に人生の先輩としての威厳も感じられて、馬が合うのかも知れません。年が近すぎると敵対心が生じることが多くなるでしょうし、年が離れすぎると感性がずれる恐れが高まります。若い先生が生徒に人気を得られやすいのは、この年齢差のせいもあるでしょう。

 

 

例えばムスコは今14歳なので、26歳ぐらいの先生がちょうどいい年齢差。それぐらいの年齢の先生だったら、勉強だけでなく、ゲーム、音楽、スポーツ、恋愛など、いろんな話題を中学生と共有できそうです。例えるなら、人数が多い兄弟姉妹の一番上のお兄さんとかお姉さんといった感覚。一つ上の兄や一つ下の弟とはしょっちゅうけんかをするでしょうけど、一番上の兄貴は父親代わりの頼もしい存在。困った時には一番の相談相手になります。

 

 

小中学生が好きになるYouTuberというのも、もしかしたら12歳ぐらい年上の人が多いような気がします。あるいは20代後半のアーティスト。米津玄師やあいみょんとかがそれぐらいの年代でしょうか。そんな中から30年、40年と続けて、憧れたり尊敬したりできるような存在が出てくるかどうか。それぐらい続けば一過性の流行ではなく、一つの文化として後年まで語り継がれ、歌い継がれていくことになるのではないでしょうか。