昨日の野村さんの言葉で「財を残すは下、業を残すは中、人を残すは上」を採り上げましたが、世の中の有名人、特に政財界で名を馳せた人の多くは、財を残した人ですよね。トランプさんにせよ、ゴーンさんにせよ、前澤さんにせよ、会社の業績を伸ばすとともに私腹もたんまりと肥やしてきた方々。では果たして彼らはどれだけ人材育成や後継者育成で成果を発揮してきたのでしょうか。

 

 

詳しいことは知りませんが、少なくとも私はあのようなリーダーのいる組織で働きたいとは思いません。いくらゴーンさんが優秀な経営者であったとしても、彼一人では1台も車を作ることは出来ないでしょう。社員のモチベーションを上げるのが社長の仕事なのでしょうが、社長が個人的なパフォーマンスに励んでいたら優秀な社員は育たないのではないでしょうか。

 

 

また、前澤さんは子どもを作っても結婚はしないという方。3人の子どもを作ったのにもかかわらず、認知して養育費を払っているだけで、正式な父親にならないというのは、おやじとしていかがなものかと思います。複雑な家庭環境で育てられたお子さんが、健やかに成長していればいいのですが、他人事ながら心配してしまいます。

 

 

それに、このような社長のプライベートな問題が週刊誌などで暴露されている会社の雰囲気って、どんな感じなのでしょうか。社内にスキャンダルが蔓延していそうで、怖いような、にぎやかなような・・・。「バカバカしくてやってらんねー」と、私だったら思ってしまうことでしょう。

 

 

後継者を育てられない総理大臣の下で暮らしている我々日本人も不幸です。権力は腐敗するもの。それを浄化するために新しい血を注いでいくべきなのに、誰も育てない。育てられない。だから日本人は政治にやる気をなくしてしまっているのではないでしょうか。そして、国民のやる気がなくなれば政治家の地位はさらに安定するというのが、今の政治の世界の罪深いところでもあります。

 

 

いずれにしても、財も残せないし、名も残らないかも知れませんが、やはり人を育てていくというのはとても尊いことだと思います。