経済成長って何で必要なんだろう? | 百頭天使見聞記

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本、音楽、映画の感想

タイトルの魅力に惹かれて買った本。経済をまなんでいないので、参考になった。


引用になるが、エコノミストの岡田靖氏の発言より。


岡田

表向きなんとかいまの世の中、回っていますけれど、もうぎりぎりまであっちこっちが壊れはじめています。壊れ始めている原因ははっきりしていて、成長の頭打ちが十何年も続いているということです。そういうと、株価暴落のはじまった90年頃よりはGDPも増えているのだから、あの頃よりひどくなる理由はないだろうと思う人がいるかもしれない。ところが、経済は低迷しているけれども技術は進歩しているわけです。コンピュータだとか、いろんな新しいテクノロジーが出てくると、以前はそれほど多くの分け前をもらえなかったのに、いまはものすごくいっぱいもらって当たり前という人が一方で出てくるわけです。

・・・技術進歩の結果として同じ価値を生み出す生産をより少ない人で済ますことができるようになりました。この結果、労働に対する需要が減っていきます。GDPの増え方を見ると、先進国では、長期的に年2%から2.5%ぐらい、一人当たり生産額は増え続けています。どうも、人間の知識の蓄積していくスピードというのがだいたいそんなもんらしいんですね。



成長をやめると、2%ずつ人がいらなくなる。合っているか分からないが、分かり易い説明。




(光文社新書 2009年 芹沢一也、荻上チキ 著)