近所では小さい公園に1本植えられています。

 でも10メートルくらいはあるので、樹の中程から上に花があると、葉の陰になったりして下からは姿の全体が見れません。

 

 

 ということで、今年も見上げてごらん・・でいいかって、見に行きました。

 「タイサンボク」です。 

 漢字では「泰山木」とか「大山木」とか「大盞木」です。

 

 

 早春以来のモクレン科、モクレン属の常緑高木です。

 別名が「ハクレンボク」というらしいのですが、・・普通はみんな「タイサンボク」です。

 

 

 ちょっと距離を取って、少し離れれば横顔が見れるかもって感じです。

 

 

 てっきり中国や東アジアの生まれ育ちと思っていましたが、故郷は北米でした。ちょっとびっくり、少し意外、とっても残念・・。そして今や世界に広く植えられているそうです。

 

 

 

 植物の進化の話では必ず出てくるモクレンの仲間です。

 遥かに大昔の話。被子植物の時代になり、花を付けて昆虫との共存、共生という、騙し合い・・の時代の始め頃の植物です・・

 

 

 

 

 まだ甲虫たちが多かったころに全盛期だったらしい・・です。

 大きい花、特に花びらも大きく、上向き、着地が下手な甲虫が止まりやすい造りになったそうです。まぁ、虫ならなんでもオーケーだそうです。

 

 

 で、葉っぱは互生してつき、葉っぱもデッカイ。

 まぁ、ホウノキの葉には負けるけど・・長楕円形や倒卵状楕円形で、厚ぼったい革質で全縁です。側脈もしっかり出ています。

 

 

 ・・・そして反対側に回ってみたら・・・

 なんと・・私の為に、ベストポジションで咲いて待っていたそうです。

 

 

 花びらは基本的には9枚です。なんとも不思議な枚数。

雄しべも変った形でたくさんあります。雄しべが雌しべを取り囲んで、花糸が紫色です。そして花床に螺旋状に付きます。

 

 

 虫たちを呼ぶ武器は花の大きさと「芳香」です。

 花色が白いのは夜でも夜行性の蛾などにもアピールするし、この結構いい匂いの芳香も虫たちを「おいでおいで」します。

 花びらは白から何日かで淡黄色っぽくなってしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 出来る果実は袋果の集合果です。