和名と別名がゴチャゴチャになっているのがたくさんあります。

 このキクも図鑑には「キクタニギク」が最初にでていて、小さく「アワコガネギク」って書いてあります。

 

 

 でも最初に覚えてしまったのが「アワコガネギク」なので、時々、あぁそうか・・ってなりますが、普段はアワコガネギクです。   漢字では「泡黄金菊」です。

 

 

 キク科、キク属の多年草です。 

 もうひとつの「キクタニギク(菊渓菊)」ですが、菊渓っていいかもね。

 

 

 故郷としているのは東北南部~九州で暮らしています。 

 海外でも朝鮮半島や中国にもいます。

 別名の「キクタニ」とは地名です。これも京都の東山にある「菊渓川」にあったのでついた名前のようですが、もう自生は殆どなくなってしまったようです。

 

 

 1~1.5メートルくらいになりますが、よく分枝しますし、茎も叢生して、ちょっとゴチャゴチャした感じです。絡まり合っているようにも見えます。

 

 

 茎には白く短い軟毛がたくさんつきます。

 葉っぱは互生して付いて、長卵形で羽状に5裂します。

 

 

 

 花はこんな花。

 キクなので、総苞片が3~4あり瓦のように付いています。総苞の外片は線形や狭長楕円形です。

 花は舌状花、筒状花とも黄色で、舌状花は雌性です。これには雌しべがあります。

 

 

 

  筒状花は両性花です。図鑑の説明では「花弁が融合して筒状となり、5本雄しべが雌しべを囲んでいる。葯が破れると雌しべの花柱が花粉を押し出すようにする。その後、雌しべ花柱の柱頭が2裂して花粉を受けるようになる。」

 

 

 最近は中国や韓国産のキクタニギクが緑化用のヨモギに混じって入っているようで、1990年代から急速に増えているようです。

 

 

 今年、植物園にあった説明文で・・・

「和名は京都の東山にある菊渓という地名に因む。西日本に広く分布するシマカンギクに似ているが頭花が小さく、固まって付くように見えるので区別できる。また植物体がシマカンギクに比べて明るい緑色をしている点も特徴。近年、中国の個体が帰化し、在来種との交雑が懸念されている。」 とありました。

 

 

 出来る果実は痩果です。