もう立冬になってしまいました。

 この陽気で立冬って・・、ますます暦と実感の差を感じてしまいます。

 

 10月なってからも近所ではツユクサが次から次へと咲き続けて10月下旬にもいっぱい咲いてました。そして11月に入り、やっとツユクサも冬支度のようで、後にはこの黄色い花が残りました。

 

 

 昔には家紋のデザインにもなって人々から愛されたらしい・・・

 でも現代では・・もうただの雑草扱いです。

 

 

 このカタバミ、小さくて黄色い花だと、単純にカタバミと決めつけていましたが、どうやら最近は茎が立ち上がっている「オッタチカタバミ」も多いようです。

 オッタチカタバミは北米からの帰化種です。

 一方の在来のカタパミでも茎が立ち上がる「タチカタバミ」があるので、自分には区別も出来ません。

 

 

 その違いは「直立した茎の節間が短くて、葉っぱが密集するのがオッタチカタバミ」だそうです。 それだけでは・・・無理。

 厳密には種子の形状が違います。やや大きく、楕円で一方の先が尖っているのが在来のカタバミです。オッタチカタバミは在来のカタパミより一回り小さく、あまり尖らず、横に入る筋目のデザインも違います。

 

 

 で、今回は在来種のカタバミとして見ています。

 漢字では「片喰み」とか「酢漿草」です。

 カタバミ科、カタバミ属の多年草です。

 実は地下に球根があって、その下に大根のような根を伸ばす・・とありました。

 

 

 さらに地を這うように匍匐する茎を伸ばして広がります。

 花は小さくてカワイイけど、相当のしたたかさで生きぬいています。

 でも北海道にはいない?ようで、寒さには弱いようです。

 

 

 そして葉っぱは超有名。シュウ酸ナトリウムなどの水溶性のシュウ酸塩を含むので、すっぱいのですが、クエン酸や酒石酸も持っています。よくちょっと古い10円玉などの硬貨をこの葉っぱでこすって硬貨をピカピカに若返らせました。

 

 

 葉っぱは陽の明暗によって開閉するので体内時計もちゃんと持っているようです。

 本当は優れ者なのかも知れません。

 

 

 この葉っぱの四葉と六葉のがあるそうですが、これが四つ葉のクローバーを探すよりも大変なようで・・まだ出会えていません。向こうから声をかけてくれないと分からないかも・・。

 見つけたら、相当「運がいい」かも・・。

 ケカタバミっぽくケの多いのもありました。

 

 

 なんで、カタバミに「酢漿草」って難しい名前なのかと思ったら、この草も「薬草」で、生薬の名前を「酢漿草(さくしょうそう)」というそうです。消炎・解毒・下痢止めに効果ありだそうです

 また、チョウのヤマトシジミの食草です。

 

 

 最近は「オッタチカタバミ」が急増しているようです。イヌノフグリのように在来種が珍しくなるかも・・そういえば、カタバミに似た、ケカタバミ、アカカタバミ、ウスアカカタバミなどもあまり見られなくなりました。

 

 

  出来る果実は先の尖った円柱状の蒴果です。

 

 

 葉っぱが気になって・・・

 

 

 ちょっとアップしました。 

 

 

 これは裏面。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 花はカタバミなので基本は同じでしょう。

 花びらは5つ。

 

 

 

 

 萼片をとりました。

 

 

 雄しべは10です。 雌しべは1つで柱頭は5裂します。 

 

 

 長い雄しべが5つ、短い雄しべも5つ。 確かに確認できました。

 

 

 雌しべです。

 

 

 花柱に細かい毛?がたくさんありました。

 

 

 

 室町~戦国大名には「繁殖力が強く、家が絶えることなく栄える・・象徴」ということで、特に戦国大名たちは「家紋」にしていました。

 師匠の「植物なんでも事典」より