この花の果実もちゃんと見たのは久しぶりです。

 やはり果実っていっても、よほどタイミングが合わないと立ち止まって見ることは、あまりありません。

 

 

 この果実も最初は分かりませんでした・・。

 この果実の形で・・なんか見たことあるような・・ずっとずっと、はるかに遠く、頭の奥に・・・

 

  

 ・・あれやこれやで、やっとわかりました。

  「ツルボ」です。  漢字では「蔓穂」です。

 なんか花もつい最近だったような・・

 

 

 キジカクシ科、ツルボ属の多年草です。

 生まれ育った所は東アジアですが、日本、中国、朝鮮です。

 日本では全国区です。山野、里山の日当りのいい場所が大好きです。

 

  

 草丈は20~40cmほどですが、地下には鱗茎があります。なんでもこの鱗茎を昔は飢饉の時には灰汁抜きをして食べたそうです。

 

 

 葉っぱは根生し、細い線形です。葉は15~25cmで葉の表面がちょっとへこんでいる感じがします。

 

 

 できる果実は蒴果です。

 でも折角、果実を作っても、実際には地下にある鱗茎によって栄養繁殖して殖えているようです。

 

 

 

 それを言っちゃうおしまいよ・・・

 折角の果実ですから・・。

 

 

 果実は倒卵形と書かれています。

 蒴果です。なので熟すと割れて種子を飛ばします。

 

 

 この種子、長楕円形です。

 大きさはだいたい4mmくらい。

 

 

 三稜形です。 一つの果実に三つの種子が入っていました。

 何とも言えないツヤがあります。