高山、亜高山帯で暮らす山野草。

 人気、知名度も様々ですが、大きさではベスト10に入るかも・・・。

  

 

 「コバイケソウ」です。 漢字では「小梅蕙草」です。

 シュロソウ科、シュロソウ属の多年草です。

 

 

 本州の中部以北~北海道ですが、山地から亜高山の草地、湿地、湿気が大好きです。

でも何といっても3~4年に花をつけるので、ブナの実のように大豊作になる年が何年かに1度あります。

 

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 なにより、日本固有種です。

 山地でみられる「バイケイソウ」より小型なので「コバイケソウ」という単純な名前ですが人気は断然こっちが上です。

 

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 茎は80~100cmくらいが多く、葉っぱは葉脈がはっきりしていて、長楕円形です。互生してついて、全縁です。基部では茎を抱きます。

 

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 花の咲く前の葉をみると螺旋状になっていて、これも不思議な形で見惚れてしまいます。

 

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 花は白くて小さい花がたくさん咲きます。

なかなか近くで見れないのですが、今回は登山道の脇で咲いていてくれるのがいて、思わず夢中でパチリしました。

 

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 花びらは6つです。

 雄しべも6つで雄しべが長く花より外に出ています。

 葯が黒紫色でよく目立ちます。雌しべの花柱は3つ。

 

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  また不思議なことですけど、中央の花穂は両性花が咲き、横につく花穂には「雄花」が咲きます。全部両性花にならない理由があると思います。

 栄養状態と関係あるかもしれません。ブナなとが豊作・凶作を繰り返すのと同じかも・・これも毎度謎です。

 

 

 強力な毒があります。全草にプロトベラトリンというアルカロイド系の毒を持っています。

 

 

 見たこともありませんが、愛知三河地方には「ミカワバイケイソウ」というのがあり、春に咲くそうです。また「コシジバイケイソウ」というのがあって、バイケイソウとコバイケソウの中間種だそうです。

 

 

 できる果実は蒴果です。