原っぱに花がなくなりました。

 もう原っぱは冬の準備が終わったようです。

 仕方ない・・って思っていたら、そんな思いが通じたのか、片隅に小さな花を見っけ。

 

 

 だいたい初夏の頃から遅くても11月頃まで咲いているのですが、近所ではこれが最後でしょう。

 可哀そうな名前をもらってしまった花です。

 「ハキダメギク」です。  漢字では「掃溜菊」となります。

 でも最近はハキダメなんてあまり言わなくなりました。 

 

 

 キク科、コゴメギク属の1年草です。

 故郷は北アメリカですが、何かの飼料などに紛れて日本に来てしまったようです。

 明治時代の初めとされますが、この名前になったのは、大正時代に世田谷区の隅っこで咲いているのを・・かの牧野先生が命名しました。 よりによって「ハキダメギク」です。

 

 

 茎や葉に白く細かい毛がたくさんあります。

 葉っぱは対生に付いて卵形から卵状披針形です。 表面もデコボコというか、脈もはっきりしています。

 

 

 そして最後の花は、キクらしく、黄色の筒状花と周りの白い舌状花。

 舌状花は5つが多いけど、何かの拍子に落ちてしまったのもあります。

 そして先が3つに分れています。 

 コゴメギクと言うのがよく似たデザインですが、この舌状花の3つに分れている感じや舌状花そのものも小さいので比べるとよくわかります。

 

 

 筒状花は両性です。舌状花は雌性です。

 また、筒状花はたくさんありすが、その先が5つにわかれています。

 

 

 そしてこれから急いで果実を実らせなくてはなりません。

 出来る果実は痩果で白い冠毛があって風に運んでもらいます。