今年は11月末まで暖かい日が続いていました。
12月に入ってようやく北国でも積雪の様子が伝えられましたが、近くの公園などではこの花が咲いてます。
「ビワ」です。 漢字では「枇杷」です。
バラ科、ビワ属の常緑低木から高木。
生まれ故郷は中国の南西部とされていますが、日本でも四国や九州に自生地があると書かれている資料もあります。
樹は10mくらいになりますが、都市公園や植物園にあるのは3~5m程度のが多いようです。
葉っぱは大きい葉で15~30cmもあるでしょうか、革質のような感じで堅く、葉脈が裏側で隆起しています。
若い若い葉っぱでは両面に毛がありますが、後に表面の毛がなくなって光沢で出て来ると言います。そして、裏には毛が密生したままです。これは亜熱帯の乾燥地などでも生きていくための工夫のようです。
この花、去年も見ましたが、なんかごちゃごちゃしていてよくわかってません。
1つの花序に60~70個も花が付きます。気前のいい奴は200個もつけるそうです。花は初冬に咲きますが、果実は冬をじっくり過ごして来年の初夏に成熟・食べごろになります。
花は花序全体に褐色の毛に覆われて、ビロード状になっています。個々の花は小さいのです。白い花弁が5枚、雄しべは20本の両性花です。雄しべは2本ずつで10対になっていて計20個です。
まぁ、「花より団子」じゃなくて、花より「果実」です。
もっぱら「枇杷」の実が有名で、花は注目されません。
子房には5室あって、果実は偽果です。つまり、可食部は果肉ではなくて、花床が肥厚したものだそうですよ。
この果実の食べられる部分も果実ごとに色々で、これを比べるだけでも1冊の本になりそうです。(実際、なっているらしい)
下の写真では分かりにくいですが、雌しべの柱頭は5つに分れます。
花にはほのかに甘い香りがします。
薄茶色がかった毛がいっぱい萼から出ています。
花を分解しようとすると手が蜜でベトベトになるくらいです。
で、肝心の果実は花托部分が肥厚した偽果(ナシ状果)です。