湿気のあるところ、木道の脇にはこの花がたくさん咲いていました。
でも、最近やっと野草として見られるようになりましたが、最初は園芸種だと思っていました。
「ヤマラッキョウ」です。 漢字では「山辣韭」です。
ヒガンバナ科、ネギ属の多年草です。
ネギ属ですが、ネギらしくなく、ニラ臭というか、あの独特の匂いもあまりしません。
日本では秋田県あたりから九州、海外では、朝鮮半島、中国、台湾でも暮らしています。
今回、何百と見ましたが、白花があるって聞いて探しましたが、見つかりませんでした。
ラッキョウですから鱗茎は食用?・・
鱗茎を水洗いして軽く茹でて甘酢や酢味噌でいただけるようです。でも普及していないので大して美味しいものでもなさそうです。
葉っぱは根生状に3~5つ出て、20~60cmくらいに伸びます。細い葉で三角形に近い葉です。
この時期は葉は目立ちません‥花に注目です。
花の時期は秋の真っ盛りの時です。
形状の説明は・・・・写真を見て・・です。
花は赤紫色で、濃淡はありますがとても綺麗です。
30~60個くらい小さな花がいくつかに束のようになっているようです。
一つの花は、花びらが6つ、でも丸まっているようで、平開しません。その花びらの中央には濃い紅紫のスジがありました。
雄しべは6つ、雌しべは1つで、花冠の外に突き出ています。
そして雌しべの元に蜜腺をもっていて、少なくなった虫を集める競争中です。
この花は実は「雄性先熟」の仕組みを持っています。自家受粉を避ける仕組みです。
それも雄しべの6つの内で、最初に3つが成熟して花粉を出します。
次に残りの3本の雄しべの内、2つが成熟して花粉を出します。
そして今度は雌しべが伸び出してきますが、柱頭はまだ未熟で受粉は出来ません。
さらに、残りの最後の雄しべが成熟するころに雌しべも成熟するそうです。
3段の時期をずらせているのです。 スゴイ。