秋の七草を選定した佐藤春夫さんのエッセイでは、これではなくて、普通の「ミズヒキ」が選ばれました。こっちの方が花が華やかですが・・・
秋の花にしてもいい花です。
里山から結構高いところでも咲いています。
毎年お馴染みです。今年も挨拶しました。
「キンミズヒキ」です。 漢字では「金水引」です。
バラ科、キンミズヒキ属の多年草です。
日本では全国区。北海道~九州。他に朝鮮半島、中国、サハリン、南千島や南はインドシナ半島にまで暮らしています。
このキンミズヒキの基本種は「シベリアキンミズヒキ」というそうで、東ヨーロッパ~中国にまで広く分布しているとか・・。
葉っぱは奇数羽状複葉ですけど、葉っぱには殆ど関心が行かず、もっぱらこの鮮かな黄色い花に目が行きます。
このキンミズヒキが日本の山に住処を広げて、そこで「ヒメキンミズヒキ」という種類になったらしく、これは日本固有種として暮らしています。
花は総状花序について、花びらは5つ。花には1つの苞と2つの小苞があります。
萼片は5つ、雄しべがたくさん・・。12個というのが多く、8~12くらい幅があるようです。
雌しべは1つ。 バラ科らしい・・。
固有種のヒメは花びらが細くて、雄しべは5~6本だそうです。
花期の茎葉には精油とタンニンがあって、これを天日干しにして出来るのが生薬の「竜牙草
(リュウゲソウ)」とか「仙鶴草(センカクソウ)」というそうです。 薬効は鼻血、扁桃炎、止血、
口内炎、湿疹やかぶれにいいとか。
花が咲いている隣にすぐに果実が出来かけています。
果実は俵形の痩果になる。
萼筒に包まれて成熟します。萼筒の上に副萼片が変化した鉤状のトゲのようなものがあり、これがヒッツキ虫になります。
去年のメモにありました。
「ガン細胞と正常細胞の培養液にキンミズヒキのエキスを注入すると・・ガン細胞だけが死滅することが確認された」と・・。